バングラデシュのサイクロンが多い地域での防災支援

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災害は、社会開発の成果を一瞬にして無にしてしまうほど大きな影響を社会に与えます。特に災害に対応する術を持たず、あるいは危険な地域に住まざるを得ない社会的・経済的に厳しいの人々がより多くの被害を受けやすいと言えます。自然災害の発生を止めることはできませんが、日常から減災に取り組むことにより、被害を抑えることはできます。サイクロンや洪水、地震などの災害による被害を軽減する防災活動を行政・コミュニティ・個人レベルで進め、災害に強い地域づくりに取り組みます。

本プロジェクトでは、持続的な開発目標(SDGs)の17の目標(ゴール)のうち、以下の解決を目指し活動しています。
SGDsのゴール1SGDsのゴール10SGDsのゴール11SGDsのゴール16SGDsのゴール17
地方行政に設置される 防災委員会の能力強化を通じて、県、郡、ユニオンそれぞれの行政レベルでの防災委員会とその他の防災関連組織の活性化を促し、地域防災能力を高めます。教育行政の協力を得て学校での防災教育を実施、各世帯レベルでの防災知識の定着を図るため、地域状況の把握に基づいた防災計画に沿った防災・減災行動で、三助(自助・共助・公助)の連携を強める支援を行います。

プロジェクト名称サイクロンに強い地域・人づくりプロジェクト
活動期間フェーズ4:2017年10月~2020年9月予定
(フェーズ1:2009年~2011年、フェーズ2:2012年~2014年、フェーズ3:2015年~2017年)
活動地域バゲルハット県ショロンコラ郡とモレルゴンジ郡の8ユニオン(行政村、バングラデシュにおける行政の最末端単位)
予算規模約1,700万円(2020年度4月~9月)予定
裨益者数約2,560人(間接裨益者含めると約70,560人)
パートナー団体JJS(ジェイ・ジェイ・エス)>団体紹介

私たちがこの活動で目指すこと

サイクロン防災からの早期復興
防災意識の高い地域づくり


問題の背景

バングラデシュは国全体が海面よりやや高い平らな土地であるため、サイクロン(熱帯低気圧)が引き起こす高潮や洪水により大きな被害を受けやすい国です。過去には何度もサイクロンが襲来し、2007年11月に上陸した過去最大級のサイクロン「シドル」では死者・行方不明者は4,000人を超え、総被災者数は900万人に及びました。
シャプラニールでは2007年に実施した緊急救援以降、毎年雨期に発生しやすいサイクロンに対する備えを強化するため活動しています。


目標を達成するために取り組んでいること

学校での取り組み

cyclone_community_05教育行政の協力を得て学校での防災教育を実施、世帯レベルでの防災知識の定着を図ります。

取組みの一つで大きなイベントとして注目されているのが、地域の学校が防災の重要性を伝えるパフォーマンスを通し、防災能力向上を目的としたイベント「DRR Olympic」(ベンガル語でDurjog Prosutiti Mela (Disaster Preparedness Fair、日本のイベント「ぼうさい甲子園」が参考)です。地域住民との防災知識の共有や、今後の防災計画について考える機会につなげることを目的としています。

 

行政への取り組み

cyclone_community_03行政や、サイクロンシェルター(サイクロン襲来時に避難する場所、主に公民館や学校など)管理委員会などのコミュニティ自主防災組織、学校といった防災組織との関係づくり、活性化を促します。例えば、具体的には、各レベルの防災管理委員会が定期的に会議を行い、防災計画を作成し、防災活動予算を措置するようになることを目指して活動を行っています。また、「防災先進国」日本へ招へいし、や防災減災の取り組みの視察をするなど、防災委員会の能力強化を行います。

その他

cyclone_community_04インフラ整備はこのフェーズでも行っています(2019年度に完了予定)。防災管理委員会を通じてサイクロンシェルターの簡易修理支援(水供給システム等)を行いました。また、事業地にて2019年9月にサイクロンBulbulが発生した際には、パートナー団体を通して地域の防災委員会からの緊急救援要請を受け、対象世帯の家屋再建に必要な資機材の購入支援、再建作業のサポートを行いました。

活動の実施レポート
・【緊急救援報告】「バングラデシュで発生したサイクロンBulbulの被災者に対する家屋再建支援」

 

企業・団体との協働

domestic_servant_06さまざまな企業や団体から、ご寄付での支援、物品寄付「ステナイ生活」での支援、現地の事業への直接支援などでご協力をいただき、事業を進めてきました。SDGs、SCR活動にご興味ある方・お問い合わせはこちらをご覧ください。


動画で見るシャプラニールの活動


これまでの成果とSDGsへの貢献

重点分野のひとつ「子どもの権利を守る」取り組みが具体的にSDGsのどの部分の達成に貢献しているのか、該当するゴールとターゲットとその達成度を測るために設定された指標に照らし合わせました。

SGDsのゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」該当ゴール 17
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する


ターゲット 17.17
さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。

指標 17.17.1(b)
市民社会パートナーシップにコミットしたUSドルの総額

どのような貢献をしているのか
適切な地域状況の把握に基づいた防災計画が策定され、その計画に沿った防災・減災行動が三助の連携のもとに実践された。JICA*資金による支援総額:18,527,000円(2018年度)

*独立行政法人国際協力機構(JICA/ジャイカ)は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。

関連資料
・会報南の風287号 特集:シャプラニールの活動から見るSDGs
・外務省公式サイト  日本のSDGグローバル指標の進捗状況について

パートナー団体紹介

団体名Jagrata Juba Shangha
(略称:JJS、略称読み:ジェイ・ジェイ・エス)
地域バゲルハット県ショロンコラ郡サウスカリ村
年間予算
スタッフ数
約960万円(2019年度)
裨益者数2,200 人(間接裨益者含めると約26,000人)
団体概要1985年設立。バングラデシュ南西部のクルナ県を中心に活動する現地NGO。社会的な差別を受けている人々や経済的な貧困層への支援を行う。地方行政に設置される防災委員会の能力強化を通じて県、郡、ユニオンそれぞれのレベルで防災委員会とその他の防災アクターの活性化を促す。教育行政の協力を得て学校での防災教育を実施し、子どもたちが防災活動に積極的に関わる機会をつくり、自助・共助・公助の連携を強める活動を行っている。
 

現地活動ルポ


ご支援のお願い

シャプラニールは、皆さまからのご寄付やボランティアに支えられ、1972年より独立間もないバングラデシュの農村での活動から始まり、そして現在はネパールへも活動を広げ、現地の声を聞き対話を重ねながら支援から「誰も取り残さない」活動を続けることができています。

これからもこの活動を続けるには、皆さまの継続的なご支援が不可欠です。子どもたちが適切な教育を受け、社会の一員となり生活することを支援するこの活動を、ぜひ一緒に支えるてくださいませんか。

ご支援の方法はいくつかあります。ご寄付(今回のみ、月々)、物品のご寄付など、ご都合のよいあなたのご支援で支えて下さい。どうぞよろしくお願いいたします。

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