ネパールの地方部における児童労働削減支援

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バングラデシュやネパールには成長・発達、保護、参加といった基本的権利を享受できない子どもたちが多く存在します。シャプラニールは子どもの権利の中でも成長を阻害する「児童労働」と、健全な発達や社会参加に欠かせない「教育」について、とりわけ行政やNGOの支援から取り残された子どもたちや地域を対象とした活動を行っています。

当会では、持続的な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、本プロジェクトでは以下の解決を目指し、活動しています。
 
SGDsのゴール1SGDsのゴール4SGDsのゴール8SGDsのゴール10SGDsのゴール16SGDsのゴール17

マクワンプール郡マナハリ村で、地域の児童保護機能強化を通じて、児童労働削減を目指します。同地域において、現在未整備の児童保護政策と児童労働撲滅行動計画を策定し、それを基に地方行政に設置された児童保護・権利委員会が機能して、関係者と協力して地域での児童労働モニタリングを行えるよう地方行政の能力強化を支援します。また、地域住民も巻き込みながら児童労働に陥る脆弱性の高い児童への個別支援を実施します。さらに、子どもの権利・保護、児童労働のリスクに関して、地域住民の意識啓発を行います。

プロジェクト名称 地域で児童労働を減らすためのプロジェクト
活動期間2021年5月~2024年4月予定
活動地域ネパール国マクワンプール郡マナハリ村
予算規模約7,300万円
裨益者数約15,890人(間接裨益者含めると約93,020人)
パートナー団体CWIN(シーウィン)>団体紹介

私たちが活動で目指すこと

マクワンプール郡内で働く/マクワンプール郡から働きに出る
子どもたちを減らすこと


問題と背景

ネパールでは5-17歳の子どものうち37.4%が児童労働に従事していると言われ、世界的に見ても児童労働が多い国です。 ネパール政府は、2025年までに児童労働を撲滅することを目標に掲げていますが、児童労働をなくすための制度が現場で十分に機能しておらず、未だに多くの子どもたちが働いているという現状があります。

シャプラニールは、2011年~2014年にカトマンズ盆地内でレストランで働く子どもを削減するための事業を実施し、その経験から、都市で働く子どもの大部分は地方部から来ており、児童労働の送り出し地域である地方部での予防事業が必要なことがわかりました。

事業地であるマクワンプール郡マナハリ村は、首都へつながる高速道路に面していることから、都市部へ働きに出る子どもが多く、また、他の地域から仕事を求めてくる子どもも多い“児童労働の送り出し地域、受け入れ地域”となっています。けれども、このような状況に対して、この地域では、児童保護の制度が機能しておらず、児童労働削減の取り組みも行われていません。

これらの経験、課題を踏まえ、シャプラニールは事業地において、地方行政、地域住民と協働で、地域で児童労働を減らすための活動に取り組みます。

目標を達成するために取り組んでいること

行政への取り組み

domestic_servant_02 法的、政策的に持続性の高い取り組みができるよう、行政に対し、児童法に基づいた児童保護権利政策の制定支援を行います。さらに定期的に児童労働を監視(モニタリング)する方法や児童労働を削減のための予算確保等を規定する児童労働撲滅行動計画の策定支援を行います。この行動計画に基づいて、行政が関係者と協力して、モニタリングが実施できるような枠組みの整備支援も行います。

 

児童労働に陥る可能性の高い子どもたち/働く子どもたちへの取り組み

domestic_servant_04今後児童労働に従事する可能性が高い、またはすでに児童労働に従事している子どもたちへ個別支援を行います。個別支援の内容は、子どもたちへの教育支援(学用品提供、学費支援)や保護者への生活改善支援(農業技術支援、農器具/種子の提供、アルコール依存症者へのカウンセリング)等を想定しています。子どもたちの児童労働への従事を防止するために、中長期的な支援としてこの取り組みは必要なアプローチとなります。

地域住民への取り組み

domestic_servant_05地域で活発に社会活動を行っている集落開発委員会および子どもクラブを通じて、子どもの権利・保護に関する知識について地域住民へ啓発活動を行います。児童労働の現状を表す4コマ漫画の作成、コミュニティラジオでの情報発信等を実施し、保護者、子どもへ広く普及します。

 


現地活動ルポ


パートナー団体紹介

団体名 CWIN-Nepal (Child Workers in Nepal Concerned Center、シーウィン・ネパール)
団体概要1986年、ネパールの大学生によって設立。1992年にはNGOとして登録、ネパールにおいて子どもの権利促進のために活動する団体としてはパイオニア的存在である。子どもの権利の拡充のための啓発活動、政策提言を活発に行いつつ、ストリートチルドレンや働く子どもなど厳しい状況に置かれている子どもたちへの直接支援も同時に行っている。ネパール政府からの委託を受け、無料電話相談サービスである「チャイルド・ヘルプ・ライン」も運営している。

ご支援のお願い

シャプラニールは、皆さまからのご寄付やボランティアに支えられ、1972年より独立間もないバングラデシュの農村での活動から始まり、そして現在はネパールへも活動を広げ、現地の声を聞き対話を重ねながら、支援から「誰も取り残さない」活動を続けることができています。
これからもこの活動を続けるには、皆さまの継続的なご支援が不可欠です。子どもたちが適切な教育を受け、社会の一員となり生活することを支援するこの活動を、ぜひ一緒に支えてください。
ご支援の方法はいくつかあります。ご寄付(今回のみ、月々)、物品のご寄付など、ご都合のよい方法で、ご支援をお願いいたします。

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