ネパール・マクワンプール郡で行ってきた児童労働削減事業の3年間の活動が今月5月で完了します。この3年間、多くの方々のご支援とご協力を頂いてきたことに感謝申し上げます。
私たちは、行政、地域コミュニティと協力し、児童労働の予防と削減のための活動を行ってきました。
地方行政の児童保護機能を強化することを目的として、児童保護政策、行動計画の制定をサポートを実施。また、地方行政トップをはじめとする行政関係者、警察等との児童労働が発生しやすい現場での四半期毎の共同モニタリングを行ってきました。
また、児童労働に陥るリスクが高い家庭への個別支援そして、児童労働に対する意識啓発のため、各種イベントの実施に加え、子どもクラブのメンバー自身が企画運営するラジオ放送を実施してきました。
これらの活動を経た今、支援の対象としていた貧困リスクの高い家庭の児童は、ほとんどの子どもが学校に通うことができています。
この3年間の活動を通して、子どもが働かない社会をつくるためには、子どもたちへの支援だけではなく、社会全体を変える働きかけが必要であると痛感しています。
当該地区にて児童労働の削減をできたことから、来月からはネパールの中でも児童労働の発生が多いマクワンプール郡の別の地区でこれらの学びを基に活動を広げて行きます。子どもの権利である、「健やかに成長し生きる権利」、「守られる権利」、「教育を受け育つ権利」を社会に訴え、具体的な活動を通して促進していきたいと思います。
ネパール事務所長 竹下裕司