【職員インタビュー】海外活動グループ 峯ヤエル

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皆さんこんにちは。広報グループインターンの石井です。

2019年3月に海外活動グループの職員としてシャプラニールに加わった峯さんにインタビューをしました。

アフリカや南米など海外での活動経験が豊富な峯さん。シャプラニール入職に至るまでの人生や、国際協力に対しての思いを語ってもらいました。これから国際協力業界に加わりたいという方にもぜひ最後まで読んでほしいストーリーをご紹介します!


 

幼少期の海外経験で感じた不公平感

石井まずはシャプラニールに入職するまでの経歴を教えてください。

峯 :フランスで大学教育を受け、農業の勉強を主にしていました。その前から国際協力、特に途上国での農村開発に興味がありました。なので、在学中にブラジルに行き、農村開発にかかわる研究所のもとでインターンをしました。次にフランス開発庁(AFD)のモザンビーク事務所でインターンをして、そのときは農村開発だけでなく、かなり広い分野で国際開発の勉強をさせてもらいました。フランスによる開発支援がどうなっているか学べてとても興味深いと思ったので、このまま国際協力にかかわりたいという思いを持ちました。大学卒業後は、AFDのガーナ事務所でプロジェクトオフィサーとして2年間勤務しました。ガーナでは主に農村開発にかかわるプロジェクトを担当していて、プロジェクトの立ち上げから終了までの管理を担当していました。

石井:フランスに行かれる前は京都にお住まいだったと聞きましたが、その時から国際協力に関心があったのでしょうか?

峯 :私はフランスと日本のハーフなこともあり、子どもの頃からいろいろな文化に触れたいという思いがありました。家族で旅行することが多くて、小さいときにちょっと南アフリカに住んでいたこともあって、そのときから南北問題に関心を持ち始めました。自分は恵まれているんだなという感覚と、逆に私だけが恵まれた状況にいるのが不公平だなという考えがあって、それを改善したいなと思うようになりました。

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誰も空腹を感じなくなる世界になったら

石井:その後フランスの大学で農業を専攻された理由は何だったんですか?

峯 :わたし食べることが好きで(笑)、食べ物ってどこから来るんだろうということに興味がありました。そこから空腹を誰も感じなくなる世界になったらいいな、農業開発を通して国際協力に貢献したいなと思うようになりました。

石井:ブラジルの研究所でインターンをされていたということですが、どのような活動だったのですか?

峯 :家族でやっている小規模農家の状況をブラジルとフランスで比較するという研究でした。ブラジルでは小規模でやっている農業と企業がやっている農業がすごく対立していて、一方フランスではあまり企業は農業にかかわらず、政府が小規模の農家さんたちを支援しているので、比較してみて何か学べるものがあるかなと。

石井:なるほど。その次のインターン先はモザンビークを選ばれたとのことですが、これはポルトガル語繋がりでしょうか?

峯 :そうですね、ポルトガル語が大好きだったのでもっと学びたいという思いがあったのと、昔からアフリカに行きたいなと思っていたのでモザンビークにしました。6カ月滞在して、農村開発に限らずフランスとしてどういうことができるかの分析をしていました。

石井:AFDでインターンをしてみてどんなことが分かりましたか?

峯 :AFDのような国の援助機関では借款が主なツールとなっていて、想像していた国際協力の形とは違ってすごく銀行っぽいところがあったのが衝撃的でした。でも、そのような仕組みじゃないとやっぱりお金は動かないというか・・・。どうしても現地でいろいろやるのではなくて事務系の仕事が多くなるのですが、そういう業務も必要なんだなということが学べました。

石井:ブラジルやモザンビークにいるときの、現地の人との思い出はありますか?

峯 :とにかく、どちらもラテン系の文化があって、人がとにかく優しくて、温かくて、すぐに馴染めました。ブラジルは、フランスよりも私にとってはここが居場所だなとすぐに思えました(笑)。とにかく皆とてもオープンで、天気がいいのでビーチでサッカーしたり、サンバを踊ったり、とにかく楽しい文化だなと思いました。

 

現地の方のことも考えてコミュニケーションを取ることが大事

石井:それでフランスの大学を卒業された後は、ガーナでプロジェクトオフィサーとして2年間勤務されたんですよね。担当する事業を立ち上げから実施、評価まで管理するお仕事ですよね。私は農村開発のことをあまり知らないのですが、どういったプロジェクトにかかわっていたのですか?

峯 :ガーナ北部では灌漑(かんがい)ではなく雨水を使って行う稲作の支援・普及をしていました。アフリカ全体の傾向としてこれまでトウモロコシなどが主食だったのが、だんだんお米も食べるようになって、今東南アジアからすごく輸入しているんですよね。なので輸入に頼らず現地でお米を作ろうというプロジェクトでした。南部では、ゴムの木とかアブラヤシの木の栽培をやってみたいという農家さんを支援したり、それに関係した政府の政策立案を支援したりしていました。

石井:農家さんたちとの現場と、政策の上流と、両方ともかかわれていいですね。2年間勤務をされて、学んだことや逆に後悔はありますか?

峯 :モザンビークではあまり業務量が多くなかったのですが、ガーナは逆にすごく多くて、自分の中で優先順位を作って業務を管理するのが難しかったです。とにかく多忙な状況で自分がどう対応すべきかということが学べて、それは2年間仕事してやっと身についてきたかなという感じでした。

石井:プロジェクトオフィサーのような役職は複数のプロジェクトを同時に担当する感じだと思うんですけど、大変そうですよね。

峯 : 大変でした。あとコミュニケーションが重要で、現地のガーナの人たちとかかわるときに、偉そうに指摘をすると怒ってしまうこともあって、ちゃんと現地の方のことも考えてコミュニケーションを取ることが大事だと学びました。

 

市民の立場で国際協力に貢献したい

石井:日本に帰国されたのが2018年10月頃ということで、フランスの援助機関の次に日本のNGOで働くのは環境がかなり変わると思います。NGOを選んだ理由というのは何なのでしょうか?

峯 :国の機関だとあまり現場に行けないのが自分としてはもったいないなと思っていて。もっと現場に近いポジションで国際協力にかかわっていきたいという思いがありましたね。

石井:定番の質問ですが、その中でもさらにシャプラニールを選んだ理由もぜひ聞かせてください。

峯 :求人サイトを見ていたらシャプラニールが目に入って。ウェブサイトをみてみたら書いてあることにすごく共感できたんです。「市民の立場で国際協力に貢献する」という考えがすごい素敵だなって。自分もそういう考え方を持っていたので、「あ、自分にあってそうだな」と思ったのがきっかけです。あとはそうですね、支援地域は特に決めてなくて、南アジアもあまり今までかかわりはなかったんですけど、昔からカレーが好きだったし、文化にとても魅力を感じていたので、面白そうだなと思いました。

石井:普段からよくカレー食べるんですか?

峯 :あ、大好きです!!

石井:意外と東京でもバングラデシュやネパールのカレー屋さんあるんですよね。シャプラニールのTwitterで時々紹介していますのでチェックしてみてくださいね(これは宣伝ですけど!)。入職されて歓迎会があったと思いますがどんな感じでしたか?

峯 :とても楽しかったです!私、入る前に職員紹介のウェブページを見て、なんか面白そうな人たちだなって思っていたんですけど(笑)、やっぱりみんな面白くて、個性があって、素敵な方ばかりで、入職できて良かったと思っています。

石井:入職されて1ヶ月ほど経ちましたが、実際に前職と比べて感じる違いや雰囲気の違いはありますか?

峯 :そうですね、職場の雰囲気が全然違いますね。ボランティアさんがいつも事務所で作業されていて、午後3時には休憩の時間があって交流するのがとってもアットホームな感じ。なんというか、そこにはNGOならではの雰囲気が出ていると思います。前職では自分のオフィスがそれぞれ分かれていたんですが、一つの空間をみんなで共有していた方がお互いを身近に感じられて仕事がしやすいんじゃないかなと思っています。

 

偏見を持たないで、当事者のことを一番先に考える

石井:今は海外活動グループでお仕事をされていますが、どういった業務を担当されているのですか?

峯 :私はバングラデシュの事業を担当しています。具体的には子どもの権利を守る活動があって、家事使用人として働く少女や、その他の経済的な理由等で学校に通えない子どもたちの支援などがあります。それとは別に、サイクロンがよく起こる地域で、住民と共に地域の防災力を高める活動も行っています。私は東京事務所で勤務して、現地で進めている事業をサポートするのと、あとは資金調達(ドナー対応)が主な業務です。

石井:プロジェクトの進捗のモニタリングなども行うのでしょうか。

峯 :そうですね、6月から何回か出張に行く予定です。

石井:前職から今に活かせている経験はありますか?

峯 :そうですね、前回の仕事はドナー側(資金を提供する側)だったので、上がってきたレポートを読む立場だったんですよね。それで、今はレポートを作成する側の立場なので、書くべき内容のイメージはついていますね。

石井:いわゆるファイナンスというか、実際どのようにお金が動いているのかを見る経験はやっぱり活きてきますよね。国際協力業界にかかわり始めてかなり長い時間が経っていると思いますが、特に大切にしていることや、貫いているポリシーはありますか?

峯 :私が一番大事だと思うのは、私が良いと思うことじゃなくて、「当事者の方がどう思うか」を考えることですね。常に視野を広げて、自分の偏見を持たないでいろいろなことに興味を持つ。当事者の方たちのことを一番先に考えるのが大事だと思っています。

石井:国際協力や今のお仕事で、やりがいはどんなところにありますか?

峯 :やっぱり当事者の方たちの生活が改善された点を確認できたときですね。例えば前のガーナでの仕事で、モニタリングのためゴムの木の栽培をやっている農家さんのところに行ったんです。ゴムの木栽培って結構収入があるので、大きい車に乗ってたり子どもが大学に行っていたり、暮らしが改善している様子が見られたときはやりがいを感じましたね。シャプラニールの仕事ではまだ入って日が浅いので、モニタリングはまだしていないのですが、最近現地で「ぼうさい甲子園」というイベントを開催しました。防災を学びながら楽しく学校ごとに防災に関する出し物や発表をするイベントでした。それがかなり反響が良く、子どもたちも先生たちも楽しんでくれたみたいで。こういうことを聞くと、「ああ、やっぱりシャプラニールの活動には意義があるんだな」って感じられるんです。

 

バングラデシュのことをもっと知りたい

石井:少し仕事のことからは離れますが、私生活で趣味としてはどういうことをされているのですか?

峯 :最近あんまり行けていないのですが、ラテン系のダンス、サルサダンスが大好きなんです。ガーナで授業を受けて踊れるようになったので、一人でそういうラテン系のバーに行って踊りに行くっていうのが好きです。

石井:そんなことができるバーがあるんですね。ディスコじゃないですけど。

峯 :ディスコじゃないですよ(笑)教室もあります。最初に授業があって、その後フリーダンスタイムになって。日本でもフランスでもどこでも、そういうバーって一つや二つはあって、知らない街にいっても、バーに行ったら誰とでも踊れるっていうのが楽しくて。結構はまってます!

石井:サルサダンス以外にも世界各地で見てきた文化があると思うんですけど、今はそのような文化に触れる機会はありますか?

峯 :うーん、料理は東京だといろんなものが食べられますよね。さっきも言いましたけど私食べるのが大好きなので、いろいろな国の料理を食べています。

石井:ガーナ料理店っていうのもあるんですか?モザンビーク料理店とか。

峯 :モザンビークはちょっとマイナーすぎるかもしれないですね(笑)

石井:私は西アフリカのトーゴに行ったことがあるのですが、トーゴ料理店は東京にあるんですよ。

峯 :えー、じゃあガーナもあるかもしれないですね!

石井:はい(笑)
これからシャプラニールでやりたいことや、目標はありますか?

峯 :バングラデシュのことをもっと知りたいなって思っています。事業についてもまだインプット中なので、現地に行くなどしてもっと勉強した上で、いかに効果的なサポートができるのか考えていきたいと思います。

石井:なるほど。6月頃から出張があるということですが、ゆくゆくはバングラデシュ駐在ですか・・・?

峯 :そうですね、今のところは、東京でいろいろ勉強したいです。でもゆくゆくは、駐在も経験してみたいですね!

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自分が興味を持つ方向に進む

石井:最後に、このインタビュー記事を読む人の中には、「これから国際協力業界でどのようにキャリアを積んでいこうかな」と考えている方もいらっしゃると思うのですが、そういう方々に向けてアドバイスをいただけますか?

峯 :自分が「これいいな」と思ったことをやったほうがいいですね。「キャリア的に今これをやったほうがいいからこれをやる」っていう計算とかをしないで、本当に自分が興味を持つ方向に進んだ方が結局は自分のためになるんじゃないかなって思います。

石井:あとは国際協力にかかわる者として、これは絶対あった方がいいという能力やスキルは何かありますか。

峯 :とりあえず言語ですかね(笑)あとはなんだろう。私は農業とか勉強したんですけど、そんなに農業とは関係無いことやっているので、自分でだんだん業務をこなしていく上でスキルが身についていきますし、特にこれを勉強した方がいいというのはないと思います。

石井:なるほど。たしかに仕事で使うスキルって、なかなか仕事を通じてじゃないと身につかないとよく聞きますよね。

峯 :そうですね、よく国際協力でプロジェクトをやっていると、プロジェクトについてのセオリーとか、「立ち上げがあって、目標を作って、こう実施していく」っていうのはいろいろあるんですけど・・・それを知っていたところで最初の目標通りにはまず行かないので、やっぱり一番大事なのは問題が起きたときにどう対応するかということだと思います。

石井:なるほど。たくさんお話しいただいてありがとうございました。何か言い残したことはないですか?

峯 :大丈夫かな、えーと、あとは特に無いです。毎日楽しくお仕事させていただいています(笑)

石井:よかったです(笑)ありがとうございました。


 

いかがでしたか?世界各地でいろんな文化に触れながら自分の興味があることに取り組んでこられた峯さん。体験を振り返るときの活き活きした表情が、一つひとつの瞬間を楽しんでらっしゃったことをよく表していました。私もこれから国際協力にかかわっていく人間として、本当に自分がやりたいこと、大事にしたいものは何なのか胸に刻んで勉強を続けていきたいと思います。

今後もシャプラニールで働く方のストーリーをお伝えします!次回もお楽しみに!

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