シャプラニールの活動状況について:コロナ禍で貧困世帯がより生活困窮に陥る事態へ(5/23現在)

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日頃よりシャプラニールの活動へ温かいご支援をいただきましてありがとうございます。現在、シャプラニールでは、引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大防止の対策として在宅勤務で、パートナー団体の緊急救援活動を支援しながら、日々の事業も進めています。

5月22日までのシャプラニール活動地の状況を、以下の通り報告をします。

ネパールの活動状況について(5月22日現在)

◆国内の様子

ネパール国内の新型コロナウイルスの感染者はこの数週間で日に日に増え、現時点で457名となっています。5月16日には国内初の死者も確認されました。元々、南の平野部での感染者報告がほとんどだったところ、12日には首都カトマンズ盆地内でも新規感染者が見つかりました。その報道後、人々のコロナウイルスに対する警戒心はさらに高まり、カトマンズ盆地内では地域住民らによって自主的封鎖(外部からの立ち入りを禁止にする)されている集落も見受けらるとのことです。

3月24日に始まった外出禁止措置(ロックダウン)は、数度の延長を経て、現在は6月2日まで(6月14日まで国際線は運行停止)と長期化しています。また、5月21日よりカトマンズ盆地内は封鎖となり、入域がより厳重化されています。

なお、現地では学校や結婚披露宴の会場となるパーティパレスなどが、感染者の隔離施設として使用されています。洪水防災事業を行っているチトワン郡・マディ市でも学校が隔離施設として利用され、その中には、昨年度8月にスタディーツアーで訪問した学校も含まれています。

◆事業地の状況について:洪水が多い地域での防災支援

2020年2月よりラクタニ川における新事業をパートナー団体RRNと開始しましたが、外出禁止令の影響により下流域の堤防の建設などは中断されていました。しかし、5月初旬に、建設業を含む特定の44業種に限り5月8日より営業再開を認めると政府の閣議決定がありました。雨期が始まるまでにインフラ作業を進めてほしいという自治体からの要望もあり、中断されていた堤防建設作業が再開されました。現在は、マスクの着用、フィジカルディスタンス守りながら、政府の指導要領に基づき作業が進めらています。

◆緊急救援活動について

これまで児童労働の予防と削減事業を行ってきたパートナー団体CWINより、ロックダウンにより困窮している子どもとその家族への支援要請がありました。そして、対象者を生活困窮家庭のうち特に行政の支援者リストから漏れている計240世帯とし、食料配布を中心とした緊急支援を実施することを決定しました。

このような人々を対象に緊急支援を実施しました
※下記はCWINが先行して実施した緊急支援を受け取った人々の様子です。
シャプラニールは、CWINを通じて、このような生活が困難な状況にある人々を対象に支援を実施します。

<子ども二人と暮らすBさんの場合>
首都カトマンズから約100km、バスで約5時間のゴルカ郡出身の女性。現在はカトマンズ盆地内のバクタプール市に2人の子どもと暮らしています。2015年4月のネパール大地震で家が全壊してしまったことをきっかけに引っ越してきました。夫はローンを組んでサウジアラビアに出稼ぎに行きましたが、これまで送金はおろか連絡さえありません。帰国しているのどうかも分かりません。そんな状況ですが、彼女は日雇いの建設労働をしながら子育てをしていました。しかし、外出禁止令のために、仕事はなくなり食べることさえ困るようになりました。彼女の住む区事務所とCWINは相談して食糧品に提供することができました。

<カトマンズの路上に暮らして15年、2人のストリートチルドレンの場合>
彼らはもう元の自分の家族、親、暮らしていた村のことを覚えていません。廃品回収(Garbage collector)として、その日その日の仕事をして生き延びてきました。しかし、外出禁止令でそれさえできなくなり、飢えに直面していました。そんな彼らの情報を得たCWINスタッフは知人の貸家に身を寄せる彼らを見つけ出し、4月初旬に食糧を渡すことができました。
>CWINが先行して実施した緊急支援を受け取った人々の詳細ページはこちら

バングラデシュの活動状況について(5月23日現在)

◆国内の様子

バングラデシュでは5月、新型コロナウイルスの感染者数が急激に増えており、事態が深刻化しています。12日時点で感染者数は既に日本を超えており、5月3週目に入ってからは毎日1,000人以上の感染者が出ていると報道されています。5月22日には感染者数が30,205人と3万人を超えてしまい、死者数は432人となりました。5月16日時点で、ロヒンギャ難民キャンプでも感染者が3名確認されたとの情報があります。
3月26日より発令されている外出禁止令(ロックダウン)は5月30日まで継続される予定です。しかし、一部縫製工場や店舗の営業禁止が緩和されたことで、徐々に人々の移動がはじまっています。特に、5月21日~30日にかけて、イード休暇(イスラム教のラマダン明け祝祭日)となっているため、休暇前の買い物や帰省ラッシュによる人の移動が発生してしまっています。さらに、出稼ぎ労働者29,000人が中東各国から帰国を予定しているという情報があり、今後もさらなる感染拡大が懸念されます。

新型コロナウイルス感染症拡大による直接的な影響はもちろん、社会的・経済的の停滞で生活がより窮地する状況も軽視できません。バングラデシュでは、ロックダウンのため、15万人の労働者が仕事を失い、物乞いをしなければならいほど生活が困窮しているという情報もあります。今後、貧困問題がより深刻化していくことが想定されます。また、サイクロンシーズンに突入してしまい、5月20日には大型サイクロンAmphanがバングラデシュ南西部を直撃しました。コロナ禍での大きな自然災害となってしまい、バングラデシュは現在多くの難事に直面している状況です。シャプラニールは引き続き情報収集を行い、今できることを行っていく予定です。

◆事業地の状況について

長期の外出禁止令により、これまで通りの活動が行えない状況ですが、現地スタッフは電話での状況把握調査や在宅勤務などで業務を進めています。なお、各パートナー団体(JJS、PAPRI、GBK、Phulki)はロックダウンのため日々の生活を送るのが困難となり、行政の支援を十分受けられていない人々に対して緊急救援支援を開始する予定です。また、大型サイクロン・アンファンの被害にあった地域では、パートナー団体の緊急救援活動を支援しています。詳しくはこちらをご覧ください。


(2020年8月1日更新)
予定していた緊急救援活動が終了しました。そのため緊急救援募金の募集を終了いたします。
ご支援いただいた皆さま、誠にありがとうございました。また活動を実施する際には、再度募集をさせていただきます。なお、各地での活動の完了報告は随時、収支報告は後日改めて、以下サイトにて掲載いたします。

緊急救援活動の報告はこちら


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この活動は、皆さまからのご寄付や会費、また多くのボランティアに支えられ、ここまで活動を続けることができました。ありがとうございます。しかし、まだ社会的経済的にに脆弱な立場にある人々は、支援から取り残され、厳しい生活を強いられています。

私たちはこれからも現地の声を聞き、対話を重ね、「誰も取り残さない」活動を続けてまいります。今、困難に立ち向かう人々を支える活動に一緒に取り組んでみませんか。皆さまのご支援を心よりお待ちしています。

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