【リレーコラムvol.1】初めて家事使用人に出会ったときのこと

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シャプラニ―ルは、子どもの権利を守る活動を行っています。ネパールやバングラデシュに実際に足を運んでみると、残念ながら子どもたちが働く姿が様々な場所で見られます。

約10年前になりますが、私が初めてネパールに渡航して1週間がたったころ、首都カトマンズに住むネパール人のご家庭にホームステイをさせてもらう機会がありました。

その家庭には私立の学校に通う高校生のお子さんが二人と、家事使用人として働く15歳と8歳の少年がいました。聞けば家事使用人の少年は地方の出身で、実家にいても食事も十分にとれないので、人助けと思って家事使用人として家に置くことにしたとのこと。
ネパール語もままならず(ネパールは多民族国家で、少年は元々地元では自分の民族の言葉を使って生活していた)、カトマンズに移ってから雇用主の勧めで学校に行ってみたものの、ネパール語が分からず、周囲に馴染めなかったために学校を辞めてしまったとのことでした。
雇用主は暴力を振るうような人ではありませんでしたが、家事使用人の少年たちはあくまで「働き手」。まだ幼いのに周囲の誰かに温かく目をかけてもらえるような環境ではありませんでした。

家事使用人の少年たちと

家事使用人の少年たちと

「貧しいから仕方ない」そんな風に言っていた少年たちは、十分な教育を受け、親に甘える雇用主の子どもをどんな思いで見ているのだろう、彼らの目には社会がどんなふうに映るのだろうと考えるとやるせない気持ちを感じたのを覚えています。

どんな子どもでも、子どもらしく過ごせる時間や場所があることは、その子どもにとってかけがえのないものだと思います。

あれから10年。あの時の少年たちは25歳と18歳になっているはずです。今もあの少年たちはどうしているかと時折思い出します。もう一度学校に行ったり、職業訓練の機会などを得て、心身ともに健康で自分の人生を幸せに切り開いていることを切に願っています。

miyahara
宮原麻季(みやはら・まき)
海外活動グループチーフ
民間企業勤務を経て2010年に青年海外協力隊にてネパールへ赴任。2012年にシャプラニールに入職。2012年~2016年までネパールに駐在。クラフトリンク部門勤務を経て現職。

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<この記事はマンスリーサポーターキャンペーン2020に際して執筆したものです。>

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