いわき市における被災された者がおかれている現状や課題を把握するため、以下の要領でアンケート調査を実施しました。アンケートの対象者は限られていますが、一定の傾向を把握できたと考えています。集計結果を公表いたしますので、被災地の復興、被災者の支援にご活用ください。

CIMG2215_R.jpg【アンケート実施主体】
・いわき駅前賑わい創出協議会
・(特活)シャプラニール=市民による海外協力の会

【アンケート送付対象】
シャプラニールが昨年実施した物資配布の対象者及び「ぶらっと」来場者など、いわき市内で避難生活を送る1,073世帯。

【アンケート実施方法および】
シャプラニールが発行する情報紙「ぶらっと通信」(月刊)に、質問用紙、回答用紙、返信用封筒を同封。

【アンケート期間】
2012年3月25日から2012年5月5日まで。

【回答数】
313(29.2%)

アンケート結果から、精神面のケアの重要性が高まっていること、雇用や収入の不安定さ、早急な居住環境の整備の必要性といった点が改めて浮き彫りになっています。以下に傾向をまとめます。

・全体の2割弱がひとり暮らし世帯で、そのうち約7割が60代以上。見回りなどによる生活支援の必要性が高い。
・回答者のうち約半数が現在就労している。一方で、働きたくても働けない人が3割弱いる。特に相双地区からの避難者の中で何らかの理由により就労できていない割合が高い。
・「精神的に不安定」「自殺を考える」といった回答もあり、先が見えないことへの不安や家族離散による喪失感などを含め、精神的な問題が大きい。
・低年齢の子どもがいる世帯は少ないが、子どもの遊び場の充実を求める声が多い。
・避難生活の長期化に伴い、居住環境に関する不満が高まっている。早急な住居の整備が必要と考えられる。

アンケート結果(全文)は、以下のウェブサイトからダウンロードできます。
https://www.shaplaneer.org/images/support/jishin/questionnaire_20120524.pdf