6月12日、この日は児童労働反対世界デーです。

今年、シャプラニールは、働く子どもたちのために活動する他の2団体と協働で、イベントを開催し、シャプラニールがバングラデシュ首都ダッカで運営する家事使用人として働く少女たちの支援センターから、6名の少女たちが参加しました。

このイベントでは、「子どもを働かせるのはやめよう」とスローガンを掲げて、参加者が列になりヒューマンチェーンをつくりました。暑さのため、会場周辺のみで短時間ではありましたが、車に乗っている人や通りを歩く人がこのメッセージを見てくれました。

バングラデシュ事務所長 内山も ともにスローガンを掲げる(左から4人目)

その後、子どもたちによるアートコンペティションを行いました。絵のテーマは「私の好きな時間」。優秀者には賞品が授与されました。普段仕事をしている子どもたちにとって、この日一日は同年代の子どもたちと過ごし楽しめたのではないかと思います。

真剣に絵を描く子どもたち
美しい風景を描いた絵を見せてくれた少女

家事使用人に関する政策の法制化に向けて

翌々日の14日は、バングラデシュ国会議員による「児童問題に関する議員団」と子どもの権利と保護、政策の法令化に関する対話を開催。サムスル・ホック・トゥク議員団長・国会副議長の他、3名の議員団が出席しました。

会場の様子

2015年に家事使用人に関する「政策」ができ、14歳以下の子どもを雇ってはいけないこと、給料や休暇を与えること、教育の機会を与えること、などが書かれています。しかし「法律」になっていない(罰則規定がない)ことを理由に、いまだに小さな子どもを雇う人たちがいます。

SDGsでは、2030年までにバングラデシュから児童労働をなくす目標が掲げられています。その目標達成に向かって前進するためにも、この政策を法制化するよう、私たちは議員団に働きかけを行いました。

左がバングラデシュ事務所長 内山

もちろん、法律ができたら問題が解決するわけではありません。それがきちんと守られているかモニタリングしていくことが重要です。私たちは、法律ができることにより雇用する側への働きかけをより強めることができ、同時に保護者に対しても子どもたちを働きに出さないように啓蒙していきます。

この国から児童労働がなくなり、すべての子どもたちが子どもの権利を享受できる社会を目指して。

バングラデシュ事務所長 内山


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