国内活動グループ・インターンの吉村です。

先日、豊島区の池袋小学校で、SDGs学習週間に合わせた全学年向けのワークショップを行いました。

2年生にはプラスチックごみについて、3・4年生には「世界がもし100人の村だったら」を題材としたワークショップ、5・6年生にはシャプラニールの活動地であるバングラデシュと児童労働について知ってもらうためのプレゼンテーションを行いました。(1年生は別日に実施)

個人的に一番楽しく、子どもたちの反応がいいな、と思ったのは「世界がもし100人の村だったら」のワークショップです。わかりやすく世界の人口や富の分配を小学生の子どもたち自身で表し、世界の厳しい現状を伝えるという内容でした。

まず、ロープで大陸の面積の割合と同じように、体育館に大陸ごとの輪っかをロープで作り、子どもたちが人口の割合に合わせてその輪に入っていくというアクティビティをおこないました。アジアには子どもたちが輪から溢れるくらいに集中するのですが、アジアにとても人口が多いことにびっくりしている姿がすごく印象に残っています。

赤い服がわたし(吉村)です!

富の分配について体験するパートでは、人数分のビスケットを子どもたちに配布します。しかし、均等に行き渡る訳ではなく、あるグループには1人5-6枚ずつ、あるグループにはグループで1枚のかけら程度しか行き渡りません。こうして、世界で一部の人や国に富が集中してしまっている現状を体験してもらいました。子どもたちからは「不平等だ!」「差別だ!」などの声が飛び交いました。中には「SDGs 10番! 人や国の不平等をなくそう!」と叫んでいる子もいて、小学生が私自身よりもしっかりSDGsに向き合っているような気がしてハッとさせられた瞬間でした。

2年生で実施したプラスチックごみについてのワークショップでは、プラスチックごみに関するクイズをおこなったり、海の生き物が海洋プラごみによって苦しんでいる現状を寸劇で伝えました。子どもたちは楽しみながらも、「人間がもう少し考えて行動するべきだ」「ちゃんと分別しようと思った」といった次の行動も考えていて、こういう風に伝えることもSDGs達成に向けての1つのアクションになるのだと再認識させられました。

1年生は別日にプラスチックごみのワークを実施しました。
「わかった!」と言いながらプラスチックについてのクイズを解く子どもたち

私が小学生の頃は(まず時代が違うのですが、、)このように授業の中で考える機会がなかったので、小学校でこうしたことを学べるのは貴重な時間だなと思いました。実際にこれから子どもたちが国際協力に携わろう、寄付をしよう、と思わなくても、まずは伝えていくことが大切なアクションであることを本当に実感しています。これからもう少し広い視野でSDGsに関われるような気がしました。

非常に貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました!!

国内活動グループ・インターン
吉村奈央

※本プログラムでは以下の教材を使用しました。
(特活)開発教育協会 発行
『ワークショップ版・世界がもし100人の村だったら』
『プラスチックごみ-開発教育アクティビティ集4』