シャプラニールは西日本の記録的豪雨に伴う被害状況を受け、2018年8月10日から職員2名(長瀬職員、小川職員)を被害の大きい岡山県倉敷市真備町の倉敷市災害ボランティアセンターに派遣しています。

お盆休み直前(ボランティア受付休止前)の今日は、昨日に引き続き真備町箭田地区で箭田サテライトにて活動しました。

技術系・医療系ボランティア、プロボノの力で安全な支援活動を
7月中旬頃からは自衛隊が広場や舗道に集められた災害ごみを重機で撤去する作業を行われました。災害後の支援内容も家財の運び出しや泥かきから、床はがしや壁の解体などとなってきています。技術系(大工や重機操縦者)のボランティアも必要となっています。危険を伴う作業の場合、例えばピアノや大型冷蔵庫などの運び出しなどをお願いしています。地域の声には地域で答えること、さまざまな場面で個人が支援活動を行っています。埋もれてしまっているニーズは地域の民生委員の方などとコミュニケーションを取りながら、現地調査なども交えて現在も行われています。

日々現地からのニーズは変わりますが、しばらくは床板はがし、床下の土砂だしの作業が求められます。そしてその後の壁や床の清掃、消毒をする作業も残っています。一人でも多くのボランティアのみなさんの力が必要なのは現在も変わっていません。
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(写真左)送迎ボランティアによって遠方より戻ってきた作業ボランティア。使用した道具や長靴についた泥は水できれいに流し落とします。(写真右)熱中症対策として氷のうを配布し、バスに乗る前に休んでもらう。

 

心のケア、コミュニテイがバラバラに
サテライトで共に活動をする社会福祉協議会のスタッフとこれまでの訪問記録を基に情報共有し、これからのサテライト運営についてや住民からの期待されていることなどを意見交換してきました。長期に渡る避難生活や清掃作業から疲労がピークに達しており、またそういった生活から知らぬうちに溜めてしまっていたストレスを解消するための「心のケア」も必要となっています。住民の中には話をうかがうと初めはぽつりぽつりと話していましたが、生活再建への不安や困りごとなどを抱えて毎日生活していること、被災した時の体験などをだんだんと話しはじめる方も。最後には「話を聞いてくれてよかった」と言ってくれたりとすることもあり、耳を傾けて話せるような場所が必要になっているのだと改めて感じました。

これから避難者がみなし仮設や仮設住宅などへ移転したり、県外へ引っ越したり、自宅の再建をはじめたりすることが本格化してきます。今まで同じ地域で暮らしてきた住民がバラバラの生活をはじめまることは、これまでのコミュニティが無くなりことになります。話をうかがう中で、「今までは毎日習い事や友達とサークル活動をしていたけど、もうできなくなることが寂しくて何をしていいか分からない」と話してくれた方を思い出しました。

真備町呉妹地区のイベント
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呉妹地区社会福祉協議会が主催のイベントが呉妹小学校で開催されました。このイベントは、これからの生活に役立ててもらおうと、地域の方々が被災者に日用品や食器などを無償提供するために持ち寄りました。会場には、ピースボート災害ボランティアセンターといった団体から、おかやまコープなど地域の方々が出店をし、持ち寄った物品などを必要な方が持ち帰れる仕組みとなっていました。
そのほかにも、お茶菓子を食べながらお話できるコミュニティスペース、アロママッサージ、相談ブース(家屋の消毒相談、再建相談、高齢者、子どもなど)も設けられ、専門家が個別の相談を受けました。この地域は小田川の決壊箇所から近かったが、住民主体の水害を想定した避難訓練を行い防災意識を高めていたといいます。

地域の声がイベント開催に
お盆を前に避難所となっている小学校で子ども達に楽しんでもらおうと企画されました。夏休みに入ったが避難生活を余儀なくされている子ども達。どう過ごしていいか戸惑う子や避難所では思いっきり遊び回ることができなくてストレスを抱えてしまう。けれどもそれを上手く言葉で伝えられない。そんな子どもなどがいる中で今回のイベントを夏祭りのように楽しんでもえたら、という想いで開催されたそうです。ヨーヨーすくい、スーパーボールすくい、綿あめ、スイカ割り、そしてメインの花火が用意されていました。子どもたちの笑顔や笑い声が終始聞こえてくる夏のひと時でした。
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これまでの動き
2018年8月11日最新情報(2018年8月14日)
2018年8月10日最新情報(2018年8月13日)
2018年7月16日・17日最新情報(2018年7月18日)
ネパール現地パートナー・RRNからの応援メッセージ(2018年7月17日)
2018年7月13日最新情報(2018年7月14日)
2018年7月12日最新情報(2018年7月13日)
7/21(土)「西日本豪雨 緊急救援活動」報告会開催決定(2018年7月11日)
小松事務局長、長瀬職員が現地に向け出発へ(2018年7月11日)
大雨による被害に遭われたみなさまへお見舞い申し上げます(2018年7月7日)

シャプラニールでは下記の通り救援活動資金を募っています。
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