こんにちは!
広報グループ・インターンの栗田華子です。

すぐ定員が埋まり、さらに定員拡大後もすぐに満員になった講座シャプラバ!国際協力入門編(8/17)。インターン枠を使って(※そんなものはありません)潜り込みました!

会場の様子

会場の様子

今回のシャプラバでは当会海外グループ・バングラデシュ事業担当の峯ヤエルが国際協力についての入門講座を行いました。フランスの大学を卒業した峯さんですが、ブラジル、モザンビークやガーナで様々な開発支援に携わった経験があり、国際色豊かです。国際協力に強く興味を持ったのは特にフランス開発庁のガーナ事務所にいた時だそうです。実際に国際協力の現場に立ったことで、当事者のことを一番に考え、現地の人々と同じ立場に大切さを学んだと話していました。

今回のシャプラバでは峯さん自身の国際協力においての多様な経験から、シャプラニールの活動、そして先日のバングラデシュ出張の活動報告をしてくださいました。バングラデシュやネパールの写真など現地の写真を多く見ることが出来、現地の雰囲気を少し掴む事ができたような気がします!

バングラデシュでは乾期と雨期で全然光景が違うことやカラフルで混雑した街中、洪水が農業に良い効果をもたらしても住民には悪影響があることなど話していました。

7月に行ってきたばかりの出張報告の中ではバングラデシュのバゲルハット県とディナジプール県での活動について聞く事ができました。

〜バゲルハット県での活動:サイクロンの多い地域での防災支援〜

まずはサイクロンシェルターの視察を行い、次に行ったマドラサ(宗教学校)の視察では運動会のようなイベントを通して防災を学ぶぼうさい甲子園*を行ったそうで、そこで学んだことを女子学生たちが披露してくれたそうです。そのほかにユニオンDMC(防災管理委員会)の定例会議の視察、今年起こったサイクロンフォニの災害を受けたボギ村の視察があり、シャプラニールの緊急救援が終わった後に現地パートナー団体JJSのスタッフと協力、フォローアップはとても重要だったということです。

*「ぼうさい甲子園」とは、阪神・淡路大震災の経験と教訓を未来に向かって継承していくため、学校や地域で防災教育や防災活動に取り組んでいる子どもや学生を顕彰する事業です。((特非)さくらネットHPより)

バゲルハット県での防災活動の詳細はコチラ

マドラサ(宗教学校)の視察

マドラサ(宗教学校)の視察

パートナー団体JJSのスタッフと

パートナー団体JJSのスタッフと

〜ディナジプール県での活動:先住民の子どもたちへの文化教育支援~

ここではサンタルと呼ばれる先住民の子どもがベンガル人の子と区別なく教育が受けられるよう支援活動を行っています。サンタルの人々は独自の文化を軽視されたり、時には差別を受ける生活を強いられています。そこには、ベンガル語を話せないサンタルの子どもたちへの教育機会の欠如が背景にあるのです。そこでシャプラニールは就学前教室の実施、学校教師や親への啓発活動、行政の巻き込み、社会全体への啓発等の支援活動を行っています。独自の文化や習慣、言語、伝統的な生活様式をもつサンタルがそれらを尊重される日が一日でも早く来てほしいと心から思います。

サンタルの子どもたちの教育支援の詳細はコチラ

サンタルの伝統行事、フルデイに参加

サンタルの伝統行事、フルデイに参加

コミュニティ・ラーニング・センターの視察

コミュニティ・ラーニング・センターの視察

質疑応答では難易度の高い質問も見受けられ、国際協力に対する参加者の強い興味・関心を感じました。シャプラニールの活動期間終了時、問題が解決していなかった場合どうするのか?という質問に対し峯さんは、現地団体のフォローアップの大切さや潮時を見極める難しさについて話していました。また、支援側の合理的判断と現地の人の意見が衝突した場合どうするのか?という難題に対しては、納得がいくまで対話を続け、協議をすることで決して自分たちの価値観を押し付けないようにしていると答えました。また、事業の中間時や事業後に第三者からの評価を得ることでその事業の合理性や効率性を客観的に注視し、その後の活動に活かしていると述べていました。

~最後に~

講演者の峯ヤエルさん

講演者の峯ヤエルさん

峯さんのモットーは「現地の人の文化を理解しようとする努力をし、その姿勢を相手にも伝わるよう表現・体現すること。相手のことを完全に理解することは難しくてもその努力をしている姿勢が大切」だそうです。確かに、いくら自分は努力していても相手にそれが伝わらなければ両者間の隔たりは存在し続けることになります。事業の過程が円滑に進めば進むほどより効率的でお互いといい関係を持つことが出来るのがベストですよね。

今回の講座シャプラバ!を通して、峯さんの経歴や国際協力に対する世界観、シャプラニールという団体、バングラデシュの文化の多様性について知ることが出来ました。そして国際協力に残された課題と持つべき姿勢についても深く考えさせられるとても充実した1時間半でした!

素晴らしい講座ありがとうございました!

また、峯さんについてもっと知りたい!そんな方はインタビューもコチラから。

次回のシャプラバは、小松事務局長がお話するSDGs入門講座
ぜひご参加ください。

広報グループインターン 栗田