9,000名近くの人が亡くなったネパール大地震が起きた4月25日が今年も巡ってきました。発生時、東京事務所にいた私は「本当に起きてしまった」と思いました。2012年末に前回の駐在を終えて飛行機でカトマンズを飛び立った瞬間、起きる起きると言われ、ネパールの建物の建設方法を見るに付け素人ながらその崩壊が怖かった地震から逃げられたと思った自分を思い出しました。そこから逃れられない、そこにいるネパール人たちのことを思い出しました。その後、シャプラニールは緊急救援、復旧・復興支援を行い、今、被災地域で防災活動を行っています。

最近では、カトマンズ盆地内の比較的大きな道路を歩いているとすっかり復興したように見えるかもしれません。しかし、旧い家屋が連なる細い路地を入ると、つっかえ棒で支えられた歪んだ家や崩れたままの家を見かけます。また、山の上の仮設住宅のままの集落のニュースも断続的ですが伝え続けられています。ただ、その量は地震後の1~2年に比べ、ずいぶんと減りました。

私たちがカトマンズ盆地内で運営している防災学習センターでも、あの地震を具体的に知らない、または記憶していない子どもも多いようです。そんな風化が進む中で、この防災学習センターを開設して1年と4カ月。非常持ち出し袋を置き始める世帯も出てきました。ある女性は「当時のことは思い出したくはないけど、地震の備えは知りたい」と言います。

2019年度から学校の防災教育を始めます。その資料作成ワークショップに参加してくれた学校教師の皆さん。

2019年度から学校の防災教育を始めます。その資料作成ワークショップに参加してくれた学校教師の皆さん。

そんな風に言ってくれる人の気持ちに応え、未来に経験と具体的な備えについて伝えていく活動を続けています。日本の皆様の継続的なご支援のおかげです。心よりお礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。また、ぜひネパールへ観光にお越しください。まだ修繕中の世界遺産も多いですが、逆に修繕中の姿から「復興」を感じていただけると思います。

再建後のハヌマンドカの一部

再建後のハヌマンドカの一部

自身直後、2015年5月のハヌマン王宮前

地震直後、2015年5月のハヌマン王宮前

クマリの館。まだつっかえ棒が外、中に設置されている。

クマリの館。まだつっかえ棒が外、中に設置されている。

ネパール事務所長 勝井裕美

ネパール大地震復興・防災支援