先日、今年の1月からスタートしている、10代半ば以降の少女を対象としたコンピューターグラフィック研修の授業をモニタリングしてきました。このプロジェクトは三菱商事株式会社CSR事業の一環で、シャプラニールはパートナー団体とともに受講者の選定、ロジ面や生活面のフォローアップ、地方に帰郷後のサポート等を担っています。当時の三菱商事バングラデシュ支社長の提案でスタートしたものです。

 

10人/3カ月間を1バッチとし、合計8バッチを予定しているうちの、現在は4バッチ目です。

バッチとは期間とでも呼びましょうか。この“1バッチ=3カ月”毎に授業が完結し、生徒が変わります。つまり、9月までに30名の生徒がこの授業を終えており、今月から新しいバッチが始まりました。

 

これまでの卒業生のうち8名は、既に仕事に就くことができました。この研修を経て人生が変わった、という卒業生もいたようです。彼女たちのその後については、東京のみでの開催にはなりますが、以下のイベントでご紹介予定ですのでぜひご来場ください。

 

※『連続講座「学びカフェ~わたしたちと児童労働~」

第四回:NGOと企業の協働の可能性 ~シャプラニール×三菱商事(株)~ 

 

今回のバッチでは、これまでにない新たな地方・チッタゴンのコックスバザールからも1名の生徒を迎えました。

 

 第4バッチでコンピューターグラフィックを学ぶ少女たち 一番左がチッタゴンから来たクルスンさん

4バッチでコンピューターグラフィックを学ぶ少女たち↑

一番左がチッタゴンから来たクルスンさん

 彼女たち一人一人が様々なストーリーを持っています。

 今回ご紹介したいのは、スウィーティさん(上記写真、左から3人目)。23歳の彼女はシャプラニールのパートナー団体パプリの紹介で参加しています。5人きょうだいの末っ子とうい彼女は、話を聞いてみるととても独立精神が旺盛な女性でした。なぜかというと、自分の住んでいる地域で野菜の売買をしてある程度の稼ぎを得、それらを元手に金(きん)を購入して貯蓄しているそうです。通常こうした仕事は男性がすることがほとんどというバングラデシュで、自分の力で道を切り開いている彼女はとても素敵に見えました。野菜の売買の一方で芸術関係の大学にも通っているというスウィーティさん。あと2年で卒業だそうです。今回の研修もスキルアップの一つとして大いに有効活用し、将来に向けて頑張ってくれたら、と思いました。

 

限られた時間ではありましたが、彼女たちの暮らす宿舎も見学させてもらいその日の視察を追えました(写真だ、お菓子だ、と大歓迎を受けました!)。

 

宿舎はアパートの6階ですが、エレベーターがなく、階段で上がりました。

宿舎はアパートの6階ですが、エレベーターがなく、階段で上がりました。

23人が一部屋で、授業を終えた彼女たちはこれから昼食とのことでした。

 

授業の最後に「私もベンガル語を頑張るのでみなさんもコンピューターグラフィックの学習を頑張ってくださいね」と伝えました。言ってしまったからには私も引き続き頑張らねばと気を引き締めました。

 

 

<本日のベンガル語>

あなたの名前はなんですか?:アプナール ナーム キー?

私の名前は〇〇です。:アマール ナーム 〇〇

 

 

※このプロジェクトが始まった当初の様子は以下のブログを参照ください。

【バングラデシュ駐在員ブログ】瓢箪から駒が出るか?

 

(駐在員 猪瀬)

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