こんにちは、バングラデシュから、柳下です。
今回は、バングラデシュの「ハオール」と呼ばれる巨大な湿地帯で出会った女性たちを紹介します。

ハオールでの生活は、自然とともにある、と言っても過言ではありません。
というのも、雨季になるとその大部分が浸水するという非常にユニークな地理的特徴があり、この浸水した地帯を天然の水田として活用し、さらには漁やアヒルなどの家畜を飼って生活しているのです。雨季に沈む地帯は各地に点在しているものの、その面積は東京・神奈川・埼玉を全部合わせたほどとも言われています。

ただし、最近では気候変動の影響で、稲を刈り取る前に浸水し収穫ができなくなったり、場所によっては近くの山から流れ込む急激な鉄砲水が押し寄せ家屋を壊したりなど、生活がままならない現実があります。

漁の様子(中央奥)。高低差が少なく、河川が多くあるバングラデシュ。

そこでシャプラニールでは、子どもの教育や防災の取り組みなど、さまざまな観点からどのような課題があるか調べていました。ある日、漁師さんグループとのお話をしていると、近くに女性たちが集まっているのが目に入りました。気になって近づくと、写真のように小魚を触って何か作業をしていました。

女性たちが魚の下処理をしているところ

私「干物づくりの準備ですか?」
女性たち「油を作るのよ」

私「油?どれから?」
女性たち「ワタよ」

私「ワタを煮るの?」
女性たち「洗って、煮て…まぁそんなとこ」

私「それで油ができるの?何に使うの?」
女性たち「そう、ワタから油ができるの。料理に使うのよ」

私「残った魚は?」
女性たち「これは干物にするのよ」

日本では、店頭に並んでいる干物を見るだけなので、過程が見られたのも面白かったですし、男性たちとお話をしているだけだと、気が付かなかった光景に出会えて得した気分になりました。

何と言っても、子どもたちが、お母さんやおばあちゃんを見ながらお手伝いをしていた様子が、子どもを持つ親としては学びにもなりました。もちろん、自身も子どもの頃に母から料理を教わったりしたのですが、親になってから見ると「こうやって親から子へ自然と受け継がれるんだなぁ」と、納得かつほっこりしたのでした。

バングラデシュでは、川魚が週に何度も食卓にあがります。沿岸部の住民は海の魚も食べますが、海の魚のにおいが苦手、という人も多く居るので、圧倒的に川魚が好まれています。

驚きなのは、魚の名前をみなさんよく知っていること。

ちなみに、写真に載っている魚をスタッフに見せたところ、「puti(ポティ)」と呼ばれる魚だと即答!驚きました。

日本では、外見で判別できる魚は、そんなに多くないのではないでしょうか。バングラデシュでは、カレーを食べている時に「これは○○?」のように、魚の名前を聞き合うことがよくあります。日本では鮭、タラ、ブリ、ししゃも、サバあたりが一般的なので、あまり無い会話ですよね。

まったく川魚の名前を覚えられませんが、そのうちブログでお魚の紹介ができるくらいになりたいものです。

バングラデシュ駐在員 柳下優美