家事使用人として働く少女への支援:ロックダウン解除後の活動

4月から続いていたロックダウンの期間中は、家事使用人として働く少女たちが通っていた支援センターの活動を制限し、時期によっては閉鎖せざるを得ない状況もありました。しかし、8月11日にすべての行動規制が解除されたことに伴い、9月1日からはセンターを週5日オープンしています。1日の受け入れ人数などを制限しながら、ベンガル語や算数などの授業、技術研修などを実施しています。センターに通えない少女たちについては、家庭訪問や宿題を通じてフォローアップを行いました。


スタッフから宿題を受け取る少女

スタッフから宿題を受け取る少女


今年度新たに開設する予定であったセンターについては、ロックダウンにより調査や自治会との調整や遅れが生じましたが、8月から新センター開設に向けた準備を再開しています。

COVID-19の影響は現在も続いており、ロックダウンによる経済的ショックや学校閉鎖の影響により家事使用人として働く少女が増えてしまっていることが現場で明らかになっています(詳しくはこちら)。シャプラニールはこの事実を重く受け止め、パートナー団体と共に実態を詳しく調べながら、新たに働きにきた少女たちへの支援を開始しています。


センターで縫製の研修を受ける少女達

センターで縫製の研修を受ける少女たち


バングラデシュのCOVID-19感染状況(10月7日時点)

バングラデシュのCOVID-19感染状況は、10月7日時点で累計感染者数156万人に達し、累計死者数は2万7千人以上となりました。7月中は感染者が急激に増え、厳格なロックダウンが適用されましたが、8月11日にはすべての行動規制が解除されました。最近では新規感染者数が500~800人台/日となり、感染状況は落ち着きつつあります。9月12日には約1年半閉鎖されていた教育機関がやっと再開されました。しかし、多くの学年は週1回のみの授業開催となっており、他の日はオンライン授業/TVの教育番組での学習となっています。オンライン授業が受けられているのは、都市部かつ中流階級以上の子どもであり、ほとんどの子どもたちは教育から離れてしまっているのが現状です。

このような状況の中、シャプラニールは引き続き感染予防対策を万全にしながら、ロックダウンや学校の長期的な閉鎖による影響を受けてしまった人々に対し、今だからこそ必要とされている支援を行っています。

海外活動グループ/バングラデシュ事業担当 峯