ネパール マクワンプール郡マナハリ村・ヘタウダ市で行う、児童労働の予防と削減事業。先日ネパール事業担当日比が専門家とともに、活動の中間評価を実施するために現地へ向かいました。

今回の事業は、この地域で学校・地方行政・コミュニティ全体を巻き込み、子どもたちの権利を守る能力を高め、地域住民の児童労働に対する意識を変えるための活動を強化しています。

子どもたちがドロップアウトしてしまうの防ぐため、子どもが学校に通いたくなる環境づくりのために、学校ごとの児童保護方針を定めるとともに、研修等を通じて、子どもたちが悩みを相談する保健の先生・スクールカウンセラーの能力強化も重要な取り組みのひとつとなっていました。

今回、カウンセリング研修を受けた保健の先生にインタビューも行いました。
(研修の様子はこちらのブログでご紹介しています)

子どもたちの笑顔の裏を読み解く力を

ヘタウダ市の学校で働くスウェタさんはこの学校に赴任して1年半になります。​現在は、教師だけでなく生徒の保護者とも​やり取りしながら、子どものメンタルヘルス​に関わっています。


「最も印象的だったのは、保健室にきたある16歳女子生徒です。親との関係や進級に悩んで、駆け落ちしたり、2回リストカットしたことがあります。学校の担任には打ち明けられない悩みを話しに保健室に来てくれるようになり、その後、定期的に学校に来るようになりました。彼女と関わって数カ月しかたちませんが、その前にはよく知らなかったメンタルヘルス問題について深く考えるようになりました。私自身、強くならなけばと思っています。​」

お話を伺ったスウェタさん

「研修で学んだことを活かし、子どもたちの居心地が良くなるよう保健室内を装飾しています。この壁に飾っているのは”Smile and dipression”の説明です。表面上では笑顔でいても、心の中では悲しんでいる・落ち込んでいる子がいるかもしれない、そういった子に周りの人がきちんと気がつけるように、そしてもし自分がそのような状態にある人は誰かに相談してほしい、ということを伝えています。​」

“Smile and dipression”の説明

保健室や保健の先生の存在は、子どもたちの支えになっていて、児童労働だけではなくメンタルヘルスが原因となるさまざまな問題に対して抑止力になっていると感じます。今後、彼・彼女らの能力を強化していくことで、これまで見過ごされてしまっていた子どもたちの不安や悩みにきちんと向き合える場が各学校にきちんと確保されるよう、引き続き活動を続けていきます。