5日間に渡って行われるネパール最大のお祭りのひとつ「ティハール」。
本日10/22はその4日目にあたります!
お祭りを大切にするネパールの人々にとって、ティハールは楽しみな行事のひとつです。家族で集まり、みんなでお祈りをして、歌を歌ったり美味しいものを食べて楽しみます。


支援対象の子どもたちのティハール
私たちがネパールで行う児童労働削減事業では、経済状況や家庭環境など様々な理由で児童労働に陥るリスクの高い 状態にいる子ども100名を対象に個別支援を実施しています。今回、その対象のご家庭の子どもたちにティハールの過ごし方を質問してみました。
「歌や踊りを楽しみます」「セルロティ(お祭りの時よく食べられる揚げ菓子)を食べます」などお祭りを楽しみにしている回答もたくさんありましたが、一方で、「ティハールは他の普通の日と変わらない」といった回答をする子どもたちもいました。
何人かの回答をご紹介します。
「両親がいないので、ちゃんとしたお祝いの仕方はよくわかりません。でも、ティハールの灯りや飾りを見るのが大好きです。祖母や姉の手伝いでランゴリ ( ※1 ) を作ったりします。」
ミナ(仮名 8歳)
「兄弟から額に祈りを込めて《ティカ》をつけてもらうバイ・ティカの日 ( ※2 ) は、家族の事情で母はティカをつけません。父は仕事で家にいません。兄は海外にいます。なので、私はティカをつけたりもらったりせず、ティハールの間は家で静かに過ごします。」ラビン(仮名 10歳)
「小さい頃、父が亡くなり、家には稼ぎ手がいません。お祭りにあわせ新しい服を買ったりしたことはなく、ティハールのために何かを買いたいとも思いません。家で特別な料理をたくさん作ることもないし、友達もあまり来ません。これが私のティハールの過ごし方です。」
リトゥ(仮名 13歳)
※1:ランゴリ:神さまを迎え入れるために玄関先に描く装飾
※2:バイ・ティカ:ティハールの最終日。健康、長生きを祈り、兄弟姉妹間で額にティカという装飾をつける。

私たちが個別支援を行う100人の子どもたちの中には、すでに親が亡くなっていたり、離婚、出稼ぎで家をあけているといったケースも少なくありません。
みんなが当たり前のように過ごせる楽しい時間を過ごせていない。お祭りが1年の一大行事であるネパールだからこそ、その中でそんな状況にいる子どもたちがいることに心が痛みました。
子どもの頃に経験したことは、彼らの将来の可能性を広げ、心を育て強くする糧になります。私たちシャプラニールは、子どもたちが得られるはずのチャンスが奪われることがないよう、今後とも現地で支援活動を続けていきます。
