6月30日、バングラデシュ政府は8月3日までの夜間の外出禁止令の時間帯を変更し、午後10時から翌朝5時までの不要不急の外出が禁止を決定しました。現在も予断の許さない状況が続くバングラデシュではありますが、先日、パートナー団体、PAPRI(パプリ、Poverty Alleviation through Participatory Rural Initiatives)より、シャプラニールの支援によって実施したノルシンディ県での最貧困層の人々への食料配布支援が無事に終了したと報告が届きました。

papri_er09_01今回の配布支援は、6月23日と24日の2日間にわたって行われました。べラボ郡の5つのユニオンとライプラ郡の4ユニオンから選出された合計280世帯へ、お米10キロ、レンズ豆2キロ、大豆油1キロ、塩1キロ、ジャガイモ2キロ、玉ねぎ1キロ、石けん2パックが配布され、そのほか配布時に必要な消毒液や手袋、マスクなど、合わせて367,500タカ(約465,230円)相当分の支援が実施されました。

配布の事前準備として、PAPRIは県と郡の行政と協働し、支援対象となる最貧困層の280世帯を選定しました。これらの世帯は、障害者がいる世帯などでもともとの貧困世帯で、新型コロナウイルス感染症の拡大により、さらにに経済的に困難な状況に陥っていました。

行政と協働で作成した支援対象者リストを元に、食糧配布の数日前に支援対象者を訪問し、配布日や場所を伝え、支援物資の引換証を渡しました。支援物資の受け取りの際には、マスクを着用することを促したり、分散して受け取れるような日時、場所設定にするなど感染対策をしっかりと取りながら行われました。

papri_er09_02配布当日は、食糧を受け取る人々にはフィジカルディスタンスを保てるように等間隔に地面に描いた丸に並んでもらいました。配布スタッフは個人用防護具(PPE: Personal Protective Equipment)、帽子、マスク、手袋などを着用し、新型コロナウイルスの感染予防を十分に考慮して行われました。スタッフの中にはゴーグルを着けていた姿もあり、それぞれの感染症対策への高さが見受けられました。

パートナー団体・PAPRIのスタッフからは「感染拡大が広がっている中で、ゆっくりと支援対象者の話を聞く機会を作るのは難しかったですが、支援を受け取った人々はみんな嬉しそうで、支援をしてくれた日本のみなさんに感謝しています。」とメッセージを受け取っています。


(2020年8月1日更新)
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