「カレーな著名人にききました」小宮山雄飛さんインタビュー

ミュージシャンであリ、カルチャーや流行面でも大きな影響力を持つ小宮山雄飛さん。音楽界でも屈指のカレーマニアとして知られ、カレーのレシピ本を執筆したり、南インドの家庭料理「レモンライス」の専門店を渋谷に出店するなど幅広くカレーの食文化を発信しています。今回は、小宮山さんがカレーにハマっていったきっかけや、渋谷区の観光大使として地域で実現したいこと、子どもを持つ親として普段大切にしていることなどについて伺いました。

PROFILE

小宮山雄飛(こみやま・ゆうひ)
東京・原宿生まれ。音楽ユニット「ホフディラン」のヴォーカル・キーボード。略称は「ホフ」。メンバーの知り合いに保父がいたことと、ボブ・ディランを引っ掛けたのが名前の由来。
音楽活動以外にもラジオ・テレビ・雑誌など活躍の場を広げ、今最も多くレギュラー、連載を持っているミュージシャンの一人。食通としても知られ、近年オリジナルレシピをまとめたカレー本を3冊上梓。2015年に自身が生まれ育った渋谷区の観光大使兼クリエイティブアンバサダーに就任。2018年に日本初のレモンライス専門店「Lemon Rice TOKYO」をオープンさせるなど多方面で活躍する。

キャンペーンTOP»「カレーな著名人にききました」小宮山雄飛さんインタビュー CHAPTER.1 カレーとのかかわり

【CHAPTER.1】カレーとのかかわり
【CHAPTER.2】より良い社会のためのアクション
【CHAPTER.3】子どもが自分らしく生きられるように

 

CHAPTER.1 カレーとのかかわり

少年時代に経験したカレー屋での「未知との遭遇」

 はじめてカレーに興味を持ったのは、中学生か高校生の頃、当時西早稲田にあった「夢民(ムーミン)」というインドカレー屋さんがきっかけです。日本の人気ラーメン店のように行列ができていて、私語厳禁という独自のルールがあり、「ベーコン野菜の3番(番号は辛さのレベル)」という呪文のような注文の仕方にワクワクしたことを覚えています。小さい頃から食べ物全般好きだったのですが、カレーへの興味は味というよりも、まず世界観の面白さから入りました。

 今となっては雑誌でカレー特集が組まれるようになりましたが、10年、20年前はそんなに注目されるような食べ物ではなかった。もちろん、家庭では良く食べられていたし、日本の国民食といっても過言ではありませんが、いわゆるスパイスカレーのようなものは当時珍しく、子どもの頃に出会った夢民のインドカレーはまさに未知の世界との遭遇でした。

 カレー好きを公言するようになったのは15年くらい前でしょうか。カレーを好きだと言い続けていたら、「dancyu」というグルメ雑誌で渡辺玲(あきら)さんというインド料理研究家の方にカレーづくりを指南してもらうという企画がありました。そこからカレー屋さんの食べ歩きをしたり、自分でスパイスを使ってカレーをつくるようになり、どんどんカレーの世界にハマっていきました。

「カレーな著名人にききました」小宮山雄飛さんインタビュー

週5回はカレーを食べているという小宮山さん。

 

音楽活動とカレーの共通点!?

 カレーをつくることと曲をつくることには共通点があり、どちらも「足し算」したり、「引き算」したりするところがよく似ています。もっと重みのある、どっしりとした曲だったり味だったりを出したい時に、「じゃあこういうものを足そう」とか。もう少し飛ばしている感じに仕上げたいときには、曲だったらリズムを加えてみる、カレーだったら、分かりやすいスパイスでいうとカルダモンを足してみると、最初にスッと入っていく感じになる。音楽をつくっているときとカレーをつくっているときの感覚はまったく一緒です。

 カレーはスパイス、目に見えない香りを組み合わせる料理で、音も同じで目に見えないもの。「見えないものを組み立てる」という作業は、同じだという気がします。そんな共通点もあり、さらにカレーにハマったんじゃないでしょうか。

「カレーな著名人にききました」小宮山雄飛さんインタビュー

小宮山さんは音楽ユニット「ホフディラン」のヴォーカル・キーボード。左はヴォーカル・ギターの渡辺慎さん。

 

大好きなカレーを広めるために

 これまでカレーに関するレシピ本を3冊出していますが、本を執筆するなかで心がけていることは「家でかんたんに、でもちゃんとスパイスを使って本格的につくれるか」ということです。まだスパイスを使ってカレーをつくったことが無い方たちの入門編のような本になればと思っています。

 昨年、レモンライスの専門店「Lemon Rice TOKYO」を渋谷に出店しました。レモンライスとは南インドの家庭料理で、スパイスカレーと相性抜群の炒飯のようなものです。なぜカレー屋さんではなくレモンライスなのかというと、僕がどんなにカレーが好きでも、本場で子どもの頃からカレーを食べて育った人たちには勝てっこない。そこで、日本人からみて新しいカレーに関する食文化を紹介できればと考え、南インドで食べられている家庭料理「レモンライス」を、独自にアレンジして日本発のレモンライスとして広めてみようと思いました。僕の地元でもある、流行の発信地渋谷に出店するということにも意味があると思っています。

 今のところ、レモンライスの専門店としては日本で唯一無二のお店です(笑)。まだまだレモンライスを知っている人は少ないかもしれませんが、スパイスとさわやかなレモンの風味がくせになるので、ぜひ多くの方々に食べてみて欲しいです。

「カレーな著名人にききました」小宮山雄飛さんインタビュー

「Lemon Rice TOKYO」で提供しているレモンライス。さわやかなレモンが香るレモンカラーのごはん、チキンカレー、そしてエキゾチックチリソースで味を変えて楽しめる!

 

カレーの魅力、アジアとのご縁

 インドや南アジアには行った事はないのですが、昔からなぜかアジアに縁があります。知り合いが小学生のころからタイに住んでいたり、兄が台湾に住んでいたりして、アジア旅行があまりメジャーではなかった時代からアジアには行っていました。シャプラニールが活動しているバングラデシュやネパールには今までご縁はなかったのですが、バングラデシュやネパールのカレーが身近になったので、気になる国ではありますね。

 カレーの魅力は、決められた形がないというところでしょうか。スパイスを使って煮込んでいればカレーと言えてしまう。先日訪れたウズベキスタンでも「カレーと言ってしまえばカレー」という料理が存在しました。そこが面白い!

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