スタッフの想い

東京事務所・バングラデシュ事務所・ネパール事務所では約40名の職員が働いています。
国際協力NGOの職員が今、考えていることを語ります。


ネパール事務所 シニアプログラムオフィサー
 キル・ガレ

事業モニタリングで地域住民の話を聞く様子(右)

私とシャプラニールについて

私は8年前にシャプラニールに入職しました。それまでは別のNGOで働き、さまざまな事業を通じて多くの人の役に立つよう心がけてきました。一生懸命働いて、貧しい人々や弱い立場にある人々の笑顔が見られると、とても幸せな気持ちになります。それがモチベーションとなり、これまで22年間NGO業界で頑張ってこられたのだと思います。

ネパールは世界で最も貧しい国の一つと言われています。一方で、美しい自然と文化を持つ国でもあります。ネパールの多くの人は、貧しい中でもお互いに助け合って暮らしています。特に農村部では、農作業を助け合い、共に生きていく習慣があります。助け合いの精神はネパールの大切な文化の一つで、日本も同じと認識しています。シャプラニールもこの助け合いの精神を基に、支援が届いていない人々や見過ごされている問題に焦点をあて、貧困のない社会をつくることで、国の発展に寄与してきました。シャプラニールは「誰も取り残さない」という精神をずっと大切にしてきていると思います。私は、事業を通して課題に向かって自ら動き出す人々の笑顔を見るたびに、シャプラニールの職員として働けることを誇りに感じています。

シャプラニールで学んだこと

私は2023年2月まではチトワン郡マディ市、4月からはモラン郡ウルラバリ市で防災・減災事業のプロジェクトマネージャーとして業務を行っています。毎月事業地に行き、地域の住民と語り合うときに「誰も取り残さない」との思いを持って取り組んでいます。例えば、ネパール政府、地元のコミュニティ、最も弱い立場に置かれている人や地域社会を構成する多様な人々を巻き込み、問題が何かを考えながら事業を進めています。そして、何度も何度も話し合いをしていきます。常に多くの人の声を聞くことや、じっくりと話し合っていくことは、問題を解決して事業を成功させていくキーだと思っています。この方法を実直に行うNGOはほかに多くはなく、私がこれまで働いたNGOではそれができていませんでした。

シャプラニールでは、たいへん多くを学んでいます。それは事業のパートナーNGO団体の代表だけでなく、事業担当者も同じことを言っています。

事業に関連した式典ではスピーチをすることもあります(左)

これからの希望

シャプラニールが実施している事業は、本来であればネパールの地方政府が国民のためにやらなければならないことですが、政府の予算や職員数、ノウハウの不足など課題が多い状況です。私が担当の防災・減災事業では、地元の人々が水害に怯えることなく暮らせるようになるだけでなく、事業終了後もネパールの地方政府が自律的に防災・減災の取り組みを続けられるように、計画策定から活動を一緒に行い、研修や実地経験を通して、ノウハウの移管をしていきます。とても難しいことですが、これまでも多くの政府関係者が、私たちの仕事に共感してくれ、洪水常襲地帯でも安全な生活ができるように共に活動してきてくれています。このような人々がいることに私はネパールの将来に希望を感じています。

これからもシャプラニールで一生懸命働き、ネパールの国や人々の役に立って行きたいです。最後になりますが、いつも私たちの活動を支援してくださる、皆さまの温かい心に深くお礼を申し上げます。

休みの日は趣味のサイクリングにでかけます

PROFILE

キル・ガレ
2015年シャプラニールに入職し、防災・減災事業を担当。22年間NGO業界で勤務し、貧困削減に向け生涯を捧げている。両親、妻と2人の娘との6人暮らし。趣味はサイクリングと家族とのドライブ。

会報「南の風」302号掲載(2023年12月発行)