毎年10月中旬から11月中旬頃ネパールでは、「ティハール」という一年の間でも大きなお祭りの一つが行われます。これは「光と色彩の祭典」と言われ、ヒンドゥ教の恵みの女神ラクシュミ(日本や中国では吉祥天)を自分の家に招き家族の幸せを祈り、家族みんなで過ごす大切な行事です。

光であふれるカトマンズ盆地の様子
カラフルな色をつけたお米や豆で描かれた絵
商売繁盛を願う店の入口にもラクシュミ神を迎える絵が描かれていた

お祝いは5日間にわたり行われます。ラクシュミ神を招くために、日没後にそれぞれの家や建物をろうそくや電光で照らします。そして季節の花マリーゴールドで門や玄関も飾り、玄関前の地面にたくさんの色でマンダラを描きます。各戸の光の装飾で街全体が幻想的な景色を彩ります。

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マリーゴールドで飾られたネパール事務所の門
ろうそくに灯をともす
2日目は犬を祝う「ククルティハール」。
ワンちゃんも花飾りをつけて
(2018年撮影、勝井裕美)

文・写真/ネパール事務所長 竹下裕司
会報「南の風」303号掲載(2024年3月発行)