こんにちは。広報インターンの辻です。

10/27に第二回児童労働連続講座を開催しました。

一般財団法人CSOネットワーク代表理事、一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク執行理事であり、シャプラニール理事でもある、今田克司さんを講師としてお招きし、シャプラニールの事務局長 小松と対談形式でお話していただきました。

第二回のテーマは、「SDGsからみる児童労働の課題」です。

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今田さんからは、SDGsは誰が作ったものなのか、SDGsで児童労働についてできることについて講義がありました。

私自身、この講義を受ける前は、「SDGsは国連が作ったもの」と思っていました。
講義の間も、「SDGsは私たちがつくったものなんですよ」というスライドを見て、「今田さんが作ったということなのか…???」と困惑。

しかし、お話が終わってからは、「SDGsは私たちが作ったものか!」と目からウロコでした。

SDGsはThe World We Want(※)に代表されるような様々な市民社会の呼びかけがあって出来たもの。
作ったからには私たちが行動し、持続不可能という前提にある社会を変えていかなければならないという強い使命感は、お話の最後の「市民が行動する時代から市民が行動してそれが世界に反映される時代へ」というメッセージに表れていました。

児童労働については、SDGsには17の目標があり、目標8「包摂的かつ持続可能な経済成長及び全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する」が児童労働と関係のある目標です。

しかし、目標8だけでなく、目標をまたがり、児童労働撲滅に関係する項目があります。
例えば、1.1「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。」や5.3「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。」など、多岐にわたります。

対談のあとは、質問タイムもあり、とても有意義な講義でした。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

連続講座はあと3回!

第3回目は11/10(金)19:00-20:30!
一般財団法人CSOネットワーク事務局長・理事 黒田かをりさんと、株式会社エナジェティックグリーン代表 和田征樹をお呼びし、サプライチェーンの児童労働についてお話いただきます。

第4回目は11月24日(金)19:00-20:30!
三菱商事株式会社 関西支社 生活産業第二部長兼海外タイヤチームリーダー/三菱商事 前ダッカ所長 片田聡さんが、シャプラニール ダッカ事務所長菅原伸忠と、NGOと企業の協働の可能性 ~シャプラニール×三菱商事(株)~についてお話いただきます。

NGO関係の方々、学生はもちろん、企業の方々にもぜひ参加していただきたい講座です。

詳しくはこちら↓
https://www.shaplaneer.org/news/events/170906_course/

両日ともまだお席ございますので、奮ってご参加ください。

広報インターン 辻

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※The World We Wantとは、SDGsが作られる前に、人々の声をSDGsに反映させようとした活動のこと。
・The World We Wantウェブサイト
https://www.worldwewant2030.org/


児童労働連続講座、他の回のレポートはこちら
児童労働連続講座第一回レポート:世界(アジア)の児童労働の現状
児童労働連続講座第三回レポート:サプライチェーンの児童労働
児童労働連続講座第四回レポート:NGOと企業の協働の可能性 ~シャプラニール×三菱商事(株)~
児童労働連続講座第五回レポート:隠れた児童労働 ~バングラデシュで家事使用人として働く少女支援の事例から~


第二回:SDGsからみる児童労働の課題

日時 10月27日(金)19:00-20:30
内容 SDG8.7で廃絶を目指す強制労働や児童労働。SDGsのターゲットに掲げられた経緯や内容のほか、ターゲットを達成するために企業や市民ができることなどについて対談形式でお話しいただきます。
※SDG8.7…「2025 年までにすべての形態の児童労働を終息させる」こと。世界の児童労働者の数は 1 億 6800 万人といわれ(ILO、2013)、各国政府や国際機関、企業や市民社会の取り組みにより、世界的に児童労働者数は減少してきているが、今のままのペースでは 2020 年になっても 1 億人以上の子どもたちが厳しい状態から抜け出せないとの推移予測もあり、これまで以上に解決に向けた取り組みが加速していくことが求められている。
講師 course02今田克司(一般財団法人CSOネットワーク 代表理事、特定非営利活動法人 日本NPOセンター常務理事、一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク執行理事、シャプラニール 理事)
1990年代、米国でNPO活動を始め、2000年に帰国。2004年よりNGOや市民社会の役割に関する調査・研究活動、情報発信・普及活動をすすめるCSOネットワークの共同事業責任者。 2011年より一般財団法人CSOネットワーク代表理事。2008年より、市民社会の強化を推進するCSOのグローバルな連合体であるCIVICUS(南アフリカ)にて事務局次長。 2013年帰国後、2014年8月より、日本NPOセンター常務理事ならびに日本の国際協力NGOのMDGs関連アドボカシーのネットワークである動く→動かす代表。動く→動かすは2016年、持続可能な開発目標(SDGs)に関する国内実施のアドボカシーや情報提供を中軸に据えたSDGs市民社会ネットワーク(SDGsジャパン)として再組織。現在、同執行理事。

course02-2小松豊明(シャプラニール事務局長)
北海道札幌市出身。2001年にシャプラニールへ入職。フェアトレード部門、ネパール事務所長、国内活動担当を歴任。2014年より事務局長に就任。2016年3月~2017年5月までネパール事務所長を務める。