震災から5年を迎えた今日の14時46分、事務所にいたスタッフ、ボランティアのみなさん全員で、震災で犠牲になった方々のことを思い、一分間の黙とうを捧げました。(目をつぶっていたので写真は撮れませんでした)

あっという間に5年という年月が流れましたが、被災地の復興はまだ道半ば。今もまだ仮設住宅や借上げ住宅に暮らす人々がいます。災害公営住宅はまだ予定の半分ほどしか建っておらず、既に入居した人々も、また新しい環境の中で一からスタートしなければなりません。

そんな状況ではありますが、シャプラニールは福島県いわき市に拠点を置いて取り組んできた被災地支援活動を、2016年度いっぱいで終了することになります。もちろん、復興へ向けた取り組みの必要性がなくなったわけではありませんが、地元の行政や民間組織による継続的な取り組みが活発に行われるようになり、我々のような外部から支援に入っている団体の役割はそろそろ終えても良いのではないか、と考えたからです。

たとえば、我々の活動の中心となってきた交流スペースの運営に関しても、2011年に開始した当時は他に被災者が集える場所はほとんどなかったのですが、地元の行政や社協、NPOあるいは被災者の自治組織など多くの団体が交流サロンなどを立ち上げ、被災者の交流が進むと同時に、孤立を防止する取り組みも様々なものが行われています。

「もう引き揚げちゃうの?」と疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、いわきにはしっかりと復興へ向けた取り組みを続ける地元の人々がたくさんいます。そんな人たちと一緒に活動を続けてきた我々は、自分たちが一定の役割を果たせたものと考えており、いわきを去ることについて迷いはありません(いわきのみなさんとお別れしなければならないのはとても辛いのですが)。

来年度からは、東京から出来る限りの応援を続けていきたいと考えています。3月14日には、いわきでお世話になった方々をお呼びして、感謝を伝えるささやかな会を催すことにしています。