親心

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今日ダッカから戻ってきた。帰りのフライトはフォッカー28という7~80人程度の小さな飛行機でガラガラだったが、ダッカ行きのビマン・バングラデシュ(エアバスA310)は大きな機体にもかかわらず満席だったため、エグゼクティブクラスに乗ることを余儀なくされた。

エグゼクティブクラスと言っても片道30ドル高くなるだけで、サービスもさほど変わりはないのだが、ダッカ行きのフライトが満席であるという事実が不思議で、カトマンズの旅行代理店に理由を聞いてみた。曰く、ダッカ経由で中東へ出稼ぎに行くネパール人で一杯なのだそうである。確かにカトマンズ空港で、人材派遣会社が準備したと思しき揃いの帽子をかぶったいかにもという感じのネパール人が列をなしていた。豊かな生活を夢見て旅立つネパールの人々を見ていると、彼らが遭遇するかもしれない苦難を想像し、胸がキュンとしてしまう。

2004年9月、イラクで働いていたネパール人が誘拐され、殺害されるという事件があった。詳細は知らないが、出稼ぎに行った国からさらに移動させられ危険なイラクで働いていた人たちだったようで、事件の直後カトマンズでは暴動が起こり多くの人材派遣会社が焼き討ちにあうという事態が発生した。私がこちらに来てからも、仕事があるといわれて行った国(マレーシアやインドなど)で職が得られず、生活にも困まっているネパール人がいるという新聞報道をしばしば見かける。

こういう例が全体のどのくらいを占めるのか、実際には知らないし、何年か働いて大きなテレビやオーディオセットを土産に帰国している人も沢山いるのを目にしている。それでも、手にパスポートと書類を握りしめ、仲間とはぐれまいとするかのように互いにくっついて列に並んでいるカトマンズ空港の彼らを見て、頑張って帰ってきてねと心の中で声をかけずにはいられなかった。

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