今年も、日本の正月と盆が一緒にやってきたようなダサインが始まりました。今年は10月7日から20日までです。カトマンズでは12日(火)~17日(日)の期間、閉まるレストランやお店が多いようで、食材を買っておかないと大変なことになりそうです。

毎年、このダサインには首都カトマンズから300万人以上の人が地方の実家に帰省します。昨年は新型コロナウィルス感染拡大の時期にかかってしまい、多くの人が帰省を断念していたため、新規感染者数が下げ止まり気味でロックダウンも解けて迎えた今年のダサインはみんな大移動するだろうと思っていました。しかし、毎年恒例のダサインの長距離バスチケット購入の長蛇の列の記事はありません。どうやらロックダウンの影響で収入を減らした家庭の多くが節約のため帰省を諦めているようです。一方で、飛行機や自家用車での移動は増える見込みで、オフィスワークなどでロックダウン中でも仕事を失わず、車を持ち、飛行機代を払える人々と、日雇い労働や不安定な雇用にある人々の対比が表れているように思います。

それでもやっぱり、帰る人もいます。児童労働に出ている子どももダサインには実家に帰ると言われています。そして、今年、ネパールのAnnapurna Radioというラジオ局からダサイン中に何かメッセージを流しませんか?とお誘いを受け、次のようなメッセージを流してもらうことになりました。

❝児童労働から子どもを守りましょう

新型コロナウィルスの安全対策を取って、

扉の前まで来ているダサインを祝いましょう

皆さんが豊かなダサインを迎えられますよう

シャプラニールより❞

当初原稿よりだいぶ短くなっていると、文案作成を担当した現地職員は悔しがっていましたが、あまり長いと聞いてもらえませんものね。

ハッピー ダサイン、スバ カーマナ!(ダサイン、おめでとうございます!)

 

ネパール事務所長 勝井裕美

ブランコに乗って天まで願いが届きますように。ダサイン中には竹製のブランコが現れます。

ブランコに乗って天まで願いが届きますように。ダサイン中には竹製のブランコが現れます。