雨季に入りダッカでは毎日少しずつ暑さが増しています。これに呼応するように停電の回数も少しずつ増加。街のお店や家庭でエアコンが使われ始めると、途端に停電が増えますから、電力需要と供給が大いにミスマッチしていることがよく分かります。

さて、そんな中で見かけたこの記事。
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「東芝の新型TV、バッテリー電源に簡単切り替え 電力使用ピーク時に」
東芝は電力使用がピークとなる夕方などの時間帯に、電源を家庭用コンセントから内蔵バッテリーに切り替えられる液晶テレビを7月に発売する。まず19型で、バッテリー電源だけでも最長3時間視聴できる。リモコンの「ピークシフト」ボタンを押すと、電源が切り替わる。夏場の電力不足に対応、ピーク時の電力消費分散に協力できる。32型の商品化も検討する。(以下略)
(2011年4月21日、日経新聞、朝刊、企業面)
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これ最高!もうニーズど真ん中。文句のつけようのないストライクです。
バッテリー駆動で3時間も動けば停電中も普通にテレビが見れてしまいます。しかも都市部以上に電力事情の悪い地方でもOK。搭載する機能は最低限にし、その分価格を下げてバングラで販売したらかなり喜ばれそうです。
日本で急速に高まった計画停電や節電対応のニーズに応えるため、例えばソニーが業務用蓄電池事業に参入を表明するなど(4/19)、一気に潮目が変わった感じがします。電力不足対応の方向性としては供給を増やすか需要を減らす以外にない。しかし少なくとも今後、今まで通りの原子力政策が通用しないことは明らかで、もし有力な代替候補が出てこなければ供給は増やせず、需要を減らす他ない。
その場合、電力の稀少性を前提とした、この種の商品に対するニーズが日本でも長期的に存在し続けることになるかもしれません。そして停電や節電に対応した商品は、バングラデシュのような国でこそ必要な商品でもある訳でして。
ここはひとつPAL対応版をバングラで売り出してみませんか? ねぇ、東芝さん?