会議のための1週間の日本出張を終え、昨日ダッカに帰ってきました。(会議がメインで忙しかったので、日本でお世話になっている皆さんにもあまり連絡もできないまま戻ってきてしまいましたが…)

二紙とっている新聞を出張中も止めずに確保していたので、山のような新聞がダイニングテーブルに積みあがっているのですが(ネットでも読めますが、私は新聞は紙で読むのが好きです)、気になるニュースがいろいろ。中でも、非常事態宣言以降、「汚職追放」の名の下に各地のゴッドファーザーや犯罪者を1日2千人というすさまじい勢いで逮捕していた軍と警察が、いよいよ大物政治家たちの逮捕に踏み切り始めたのは大きな動き(2月5日の朝日新聞でも報道されていましたね)。当地の新聞、Daily Starの今朝の一面の記事にも、逮捕されたある政治家のここ数年の資産の増殖ぶりが2001年と2007年の比較一覧表入りで事細かに発表されていました。

逮捕されている政治家にはBNPもアワミも両方いますが、やはリ直前まで政権党だっただけにBNPが多数。このままこの動きが続けば、大打撃でしょう。いや、すでに大打撃を受けているというべきか。今までアンタッチャブル状態だった汚職政治家たちに対するこうした逮捕の動きに、国民の多くは喝采を送っているようです。

しかし、こういった大物政治家たちは拘置所や刑務所内でもVIP待遇なんですよね。それ以外の人たちは、ただでさえ元から数の足りなかった刑務所の中、短期間に3万人以上も逮捕者が増えて、どんな状況に置かれているのか想像するだに恐ろしいことです。逮捕を逃れようとして窓から落ちた、とか、拷問などの理由で、すでに数十人が死んでおり、それに対して国内の人権NGOも声を上げています。

このあたりの「選挙管理内閣の改革の光と陰」については、もう少し整理して丁寧にお伝えしたいところですが、とりあえず今日は帰ってきたばかりなのでこのへんで。