5/16~21までUIゼンセン同盟スタディツアーのアテンドとして参加者の皆さんのお世話をさせて頂きました。赴任後記念すべき初仕事です。と、いっても事前のアレンジは内山駐在員が全て手配済み。しかも私はベンガル語学習中。ということで私にとっては”アテンド業務の”スタディツアーでもあります。
UIゼンセン同盟ツアーは年1回、例年6月頃に実施しており、今回が15回目ということです。参加者の皆さんに伺ったところ、毎年参加者枠の倍程度の応募があるため選考会を行っているのだとか。「2回目の応募でようやく受かりました。」という方が何名もいらっしゃって気持ちが引き締まる思いでした。
このツアーの最大の目的は、日頃UIゼンセン同盟から様々な形で頂いているご支援が、どのような活動を経て、どのような成果として結実しているかを実際に見て頂くこと。今回はパートナー団体「PAPRI(パプリ:ベンガル語で「花びら」の意)」での活動をご覧頂いたので、少しブログでもご紹介してみたいと思います。
まずは村の様子など。
自然がいっぱいです。マンゴーやジャックフルーツの木がいたるところに生えています。
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子どもたちはめちゃくちゃ元気です。
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昔の日本の光景を見ているようです。両親が子どもの頃はきっとこんな風だったんだろうな。
ちなみに下はツアー参加者のヨウスケさんが追い掛け回しているところです。このとき彼は2日後にお腹をこわしてホテルのトイレにこもることになるとは想像すらしていなかったに違いない。
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参加者の方々が村に滞在した2泊3日の間、いくつかプロジェクトのコンポーネントを見て頂きましたが、ここではそのうちPOP(Poorest of the Poor)の活動を見学している様子をご紹介します。え?なぜこの活動なのか?それは少女グループの活動見学時は少女たちが披露してくれた踊りを見るのに夢中で写真を撮り忘れ、障害者支援活動見学時は参加者のあさちゃんが倒れて写真どころではなかったからです。はい。
写真はガイド兼通訳のアロムさん。手にしているのはPOPグループのメンバー一人一人に対してPAPRIが発行している預金・貸出残高通帳。1ページの左半分にPAPRIから借りたローンの残額、右半分にPAPRIに預けている預金の残高が記載されています。
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POPのメンバーの一人にインタビューしたところ、2年前にPAPRIから1万タカ借受け、リキシャを買ったそうです。そのリキシャで稼いだお金でローンの返済と貯蓄をコツコツ重ね、今では3台のリキシャを所有、うち2台を人に貸し出してレンタル料収入を得るまでになったのだとか。ツアー参加者曰く、「POP(最貧困層)と言う位だからもっと貧しい生活を想像してたけど、そうでもなかったね」。そうでしょうそうでしょう。いまこの瞬間を切り取って見たらそう感じるのが自然ですよね。でもこのPOPメンバー、2年前は返済できるかどうかびくびくしながら1万タカ借りてたんですよ。下の写真でお金を数えているのはPAPRIのフィールドスタッフです。
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見学後は村の人たちと文化交流会。村の人たちは2時間に渡って歌と踊りを披露してくれました。終始、ツアー参加者が「アルコールなしでこれ・・・?」と驚くハイテンションでした。
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ある女の子が披露してくれた歌の内容も、「世界中の水が全てインクになり、世界中の木が全てペンになっても、あなたへの私の想いを全て綴ることはできない」という熱~いもの。バングラデシュ人の国民性を垣間見た気がしました。そうそう、下の女の子の服装はちょっと驚きでした。交流会での出し物とは言え、最近は村で女の子がこういう服装をするようになってきてるんですねぇ。
(訂正:後日確認したところ、男の子の歌だったため相当恥ずかしいのを我慢してこの服装をしていた、とのこと。あくまで踊りの衣装として着ていただけで、家からPAPRIの事務所までは普通のサロワカミーズを着てやってきたそうです。)
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お返しにUIゼンセンの皆さんも歌を披露。演目は「上を向いて歩こう」と「小さな世界(It’s a small world)」。よっしーさんの見事なギターを中心に、リコーダー、カスタネットを配し、左右両側は手話で。しかも2メロはベンガル語バージョン!大喝采でした。あ、わたくし参加者の皆さんの荷物番をしていたので後姿しかありませぬ。すみません~。石を
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とまあ村ではこんな感じでした。何名か体調を崩した方がでてしまって申し訳なかったですが、やっぱり村はバングラデシュの原点とも言えるであろう場所なので、何か感じ取って頂けたら嬉しいです。
そして一部の方にとっては「夢のような」、一部の方にとっては「荒行のような」1週間が終わって帰国の夜。よっしーさんが持参したギターをシャプラニールに寄贈して下さいました。私目を閉じちゃってますね。。。
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参加者の皆さんのメッセージ入り。ケース、換えの弦、歌の本のセットで頂きました。
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参加者の皆さん、言葉もできずしかも初めてということで至らなくてすみませんでした。その上食事の度に辛い辛いと一番騒いでたの私だったし。ですがどうかこの1週間に皆さんがバングラデシュで感じられたことを周囲の方々にお伝えくださいね。そしてよかったら是非またバングラデシュにいらしてください。そのときまでに辛味を克服してみせます。たぶん。