9月2日からラマダン(断食月)に入り、今日が最初の金曜日。本当だったら今頃バンドルボン出張に行っているはずだったのですが、この仕事の担当スタッフの家族が入院したため、急きょ延期に。実現していたら18日間連続勤務、その間週末を潰して2~4泊の出張3回、というヤケクソみたいなスケジュールになるところだったので(ってこういう日程を立ててるのは自分だけど)、家で休めてちょっとほっとしています。でもこれでバンドルボン行きが遠のいてしまったなあ...。

去年の今頃、「今回はきっと駐在中最後のラマダンだからちっとは断食してみるか...」などと書いていたのですが、なんのことはない、またラマダンが巡ってきました。この時期、夕方6時すぎごろウロウロしていると、住んでいるフラットの管理人さんやご近所さんも「イフタール(断食明けの食事)食べていきなさいよ~」と誘ってくれます。実にオープン。

昨夜、8時ごろひとりで夕食を作って食べていたら、「ジリリン」と家のベルの音がして、玄関に出たら同じフロアの家の小さな女の子が。ドアの隙間から家の中に入って来ようとします。その子のお母さんも一緒に来て、「今日イフタールの時間にいるかなと思ってベル押したんだけど帰ってなかったよね?うちの子あなたとお話したいんだって」と。

バングラデシュ人だったら疲れていようが、寝巻き姿だろうが、「どうぞどうぞ」と招きいれて、お茶のひとつも出したでしょう。ラマダン中なのだから尚さら好意的に。

でも、昨夜の私はダメでした。先週末もボリシャル出張で休んでなかったし、疲れて早くひとりで休みたかったんです。で、「ごめん、また今度...」と迷惑そうな顔をしてしまいました。

その後ひとしきり自己嫌悪。わたしゃーなんて冷たいんだ。せめて子どもには愛想のいい一言でもかけてあげるんだった...。でも東京育ちの私としては、ようやく明日は久々の休みという疲れた夜、寝巻き姿でテレビ見ながらご飯食べてるときに、自分のプライベートな領域にいきなり入って来られるのはやっぱり辛かったりします。余裕がある日ならいいんですけどね。

バングラデシュの人だったら、疲れてたって、玄関口で迷惑そうな顔なんかまずしないでしょう。寝巻き姿だろうがご近所さんなんだから気にせず、「まあ入ってよ~、こんな格好でごめんね~。今ご飯食べてたとこだけど」と招きいれるでしょう。

こういうとき、底抜けにオープンなバングラデシュの人たちのホスピタリティには到底、「かなわない...」と自分の度量の限界を感じます。