元気いっぱいの子どもたち(中洲地域の学校にて)

元気いっぱいの子どもたち(中洲地域の学校にて)

バングラデシュ政府は、14歳以下の子を働かせてはいけない、としています。しかし、14歳以下の子が働いている現状はなくなりません。そもそも、なぜ少女たちは親元を離れ、仕事をしなければならなのでしょうか。子どもを雇う人がいるからでしょうか。もちろんそれは問題です。しかし同時に、子どもを送り出すにも大きな要因があります 

実際に働いている少女たちに話を聞くと、多くが家の貧しさを理由に、10歳にも満たない年齢で親元を離れ仕事に出されています。送り出す側の親にも様々な事情があるでしょう。でもその苦労をなぜ小さな子どもが負わなければならないのでしょうか。 

児童労働が生まれる背景は、貧困という一言で片づけられるのではなく、さまざまな理由があります。しかし、親には子どもを守る責任がある、ということを認識子どもたちに初等教育を与えること。それをすべてのが守ることができれば子どもが働きに出されることはかなり減っていくと思っています 

大人が変わらなければ、この問題は解決しません。子どもを守る力が弱い親がいれば、周辺の他の大人(親戚、学校の先生、地域の人たちなど)協力して子どもを守っていく、支え合っていく社会をつくっていく必要があります。 

 シャプラニールでは、働きに出された少女たちへの支援(都市部)、子どもたちが学校に通い続けることができる環境・地域にするための活動(農村部)を行っています。こ2つの事業はそれぞれ別事業ではありますが、つながっていると考えています。なぜなら、学齢期の子どもたちすべて学校に通いきちんと卒業する、ということがすべての地域で守られれば、その年齢の子どもたちが働きにでてくることはない、と考えているからです。 

子どもたちは親元で暮らしながら、勉強し、友達と遊び、成長していく。そんな社会があたりまえになることを願っています 

 

バングラデシュ事務所長 内山智子

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