こんにちは!
今回は、第2回ネパール人子育て世帯向けおしゃべり会「チョウタリ」開催の様子をレポートします!
第1回目の様子はこちら▼
https://www.shaplaneer.org/report/kokunaijigyou/250810_chautari/

11月16日、在日ネパール人の母子を対象にリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)をテーマとし、子どものキャリア支援についても情報提供しました。 

チョウタリ第二回のチラシ

安心と信頼の中で大切な情報をシェア

言語や文化の壁、そして日々の忙しさから、なかなか女性の体の悩みについての情報にアクセスしにくい当事者に向けて、最も大切で、そして知れば予防できる重要な情報を届け、理解を促すことが本イベントの大きな目的でした。 

日本人専門家による「ネパール語×文脈」解説の威力 

メインセッションでは、JICA海外協力隊の元ネパール隊員でリプロダクティブヘルスの専門家である日本人が、ネパール語で分かりやすく解説を行いました。
さらに、ネパール現地の社会や文化の文脈を踏まえた説明を心がけたことで、参加者は非常にリラックスし、不安なく、すっと心に入ってくるように情報を受け取ることができました。 

ネパール語で分かりやすく伝えます!

特に、子宮頸がんに関する基礎情報について「予防できるがん」であること、そして予防接種の制度について、多くの方が「知らなかった」という事実が明らかになりました。 
参加者のアンケートから「娘に予防接種を受けさせたいと思いました。とても有効な情報でした。」という直接的な行動につながるコメントがあり、届けたかった情報が、確実に必要な人へ届いたことを実感しました。 

 新たな発見!『子どものキャリア』に光を当てる 

今回のイベントでは、メインテーマに加え、ミニトークとして「子どものキャリア」に関するセッションも実施しました。
この二本立て構成の構図は、メイン企画にリプロダクティブヘルスのような比較的関心が高いトピックを据えて多くの人に足を運んでもらい、その機会を使って、サブ企画として子どものキャリアや進学といった、伝えたいけれど当事者がなかなか課題として認識しにくいテーマを扱うというものでした。 

子どものキャリアを考えるきっかけに

ミニトークでは、「しっかり計画を立てないと後で大変なことになる可能性もある」という課題感を共有し、母親が改めて子どもの将来について考える良いきっかけを提供することができました。
アンケートでも「もっと子どものキャリアについて情報が知りたい」という積極的な声が多く寄せられていました。 

この「メインで人を集め、サブで伝えたい潜在的な課題を認識してもらう」という二本立て構成の手法は、私たちが抱えていた「届けたい情報が届かない」という歯がゆさを解決する、効果的なアプローチとなる可能性があると感じています。 

安心して話せるおしゃべり会

運営の強みは、ネパール協力隊OV(old volunteer)存在 

イベント運営には、今回もネパールでの活動経験を持つ元JICA海外協力隊(協力隊OV)に関わっていただきました。

【心理的障壁の解消】
日本人の運営スタッフの中にネパール語を話し、ネパール社会に好意的な人がいることで、参加者が安心してリラックスできる雰囲気をつくることができました。
【高いヒアリング精度】
ネパール社会や文化背景を知っているスタッフがいるため、参加者からの質問や非言語情報(態度や表情)など、微妙なニュアンスも正確にキャッチでき、ニーズを深く理解することができました。

ネパール協力隊OVに、イベントを大きく後押ししてもらい、第2回チョウタリも無事終了することができました。

今後の『チョウタリ』展望 

今回のイベントを通じて、必要な情報が必要な人に届くための効果的な手法と、文化的背景を理解した支援の重要性を改めて学びました。この経験を活かし、今後も在日外国人コミュニティに対し、より心に響き、行動につながる情報提供の機会を企画していきます。 

イベントの参加者アンケートからは、参加者の皆様の満足度に加え、困りごとや必要な情報がある時の「頼り先」が限定的である現状が見えてきました。 

具体的には、在住ネパール人の友人や配偶者(夫)に相談することが一般的で、信頼できる日本人に相談するケースも一部見られました。このように、課題解決が「顔が見える範囲内」に留まってしまい、専門的なアドバイスを提供している行政の窓口などへは、なかなか繋がっていないことが分かりました。 

当事者が直接行政窓口にアクセスすることは、言葉の問題や文化的な違い、心理的な壁などがあり、容易ではありません。私たちは、この重要な「ギャップ」を埋めていくことが、中長期的に検討し、働きかけるべき大きな課題であると捉えています。 

(この事業は令和7年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業を受けて実施しています。) 

事業推進部 宮原麻季