過去プロジェクト│ネパールの働く子どもたちへの支援(2011年3月終了)

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支援概要

働く子どもたちの現状

ネパールの首都カトマンズに隣接するラリトプール市は近年商業活動が活発になり、さまざまな理由から親元を離れ、レストランや家事使用人として働く子どもたちが多数います。肉親の保護を受ける環境になく、雇い主や周辺社会から精神的あるいは肉体的な苦痛を与えられる子どもも多くたくさんいます。また安心して時間を過ごすことができる居場所がなく、心身とも大きく成長する大切な時期が奪われている状況にあります。

こうした子どもたちの状況を改善し、安心して生活できる環境を創造すること、明るい未来への道筋を地域住民が主体的に開いていくことを実現すべく以下の活動を行う。
(1)搾取と虐待を減らす
(2)住環境を向上させる
(3)精神的にも物理的にも安全な環境を創り出す
(4)意識と基礎知識の向上

支援内容とその成果

主に、移動クリニック(=診療所。必要な医薬品があればその場で子どもたちに医療品を提供する)、移動青空教室運営(ノンフォーマル教育=家事使用人として働く子どもたちのための教室運営)、市民証取得のサポート、職業訓練、法的サポートといった、子どもたちを直接対象とした活動を行っています。

capcron_clinic例えば、移動クリニックには、働く10歳~18歳の子どもたち(毎回およそ30名)の保健衛生環境の改善を目的としたプログラムで、体重の計測、栄養剤や薬の提供、医師の問診などが地域のコミュニティーハウスで受けられます。子どもの抱える健康面の問題は肺感染症、呼吸器疾患、下痢、皮膚疾患、胃の不調などだそうです。

他には、雇用主などからの虐待を受けた子どもたちが駆け込むことができる体制を目指した緊急支援、また家出や親からはぐれた子どもたちを家庭に戻れるよう行うリハビリテーション、子どもの心の傷を少しでも癒すことができるようスタッフを対象としたカウンセリング研修、地域住民や雇用主も対象とした子どもの権利に関する研修、関係者の自主的かつ継続的な関わりを実現するための委員会を設置し、子どもたちの生活改善を行う活動をしている。

ノンフォーマル教育プログラムの修了書を手にする子どもたち(ネパール働く子ども)ノンフォーマル教育は2010年5月に終了した。同じ地域でネパールの他のNGOが類似の活動を始まったため、地域住民による自主的なクラス運営はされなかったものの、地元青年会の協力で図書コーナーが設置され、この教室で学んだ子どもたちが利用している。また6年間の活動をまとめた冊子をパートナー団体とともに発行した。活動の内容を共有するワークショップには子どもたちや雇い主、児童労働の分野で活動する国際NGOやネパールNGOなどが参加した。

パートナー団体紹介

団体名 キャプクロン(CAPCRON-Center to Assist and Protect Child Rights of Nepal)
地域 ネパール、カトマンズ市内と近郊のレレ郡
活動期間 2007年度~2011年3月
団体概要 子どもの権利条約など、児童に関する法規に専門性をもつ弁護士によって1991 年に設立された現地NGO。弁護士だけでなく、ジャーナリストや社会活動家など、多くの人々との全国規模のネットワークをもち、主に働く子どもたち(ストリートチルドレン)を対象に、留置所や刑務所に収監された子どもたちの弁護など、法的なサポートに取り組んでいる。 専従スタッフもおいているが、弁護士のボランティア活動が中心。2004年度にパートナー団体となった。