多文化共生事業では、新宿区内で「『私の隣の外国人』を知る・つながる連続講座」を2023年度中に全4回で開催することを予定しています。この講座は新宿区の協働推進基金助成金で運営されています。先日この第1回目の講座を開催しましたので、その様子をご報告します。

講座には新宿区に在住、在勤、在学の人びとから20名の申込がありました。講座の講師には本会理事で、NPO多言語センターFACIL特別顧問の吉富志津代さんが登壇し、日本に暮らす外国人との共生についてのお話をしてくださいました。

日本に住む外国人のいまについて説明する吉富志津代さん

講座のお話の中で印象的だったのは、日本社会は調和を重んじており、外から来た人を排除してしまうような傾向があるものの、必ずしもこれがマイナスに働くとは限らない、というお話です。というのも、一度外から来た人と元々地域にいた人が共に何かに関して協働するようなプロセスを積み重ねると結束する傾向にある。それが日本の強みなのではないか、ということでした。この指摘は、事業の中で私たちが地域の人びとと共に実現していくことだと思いました。

質疑応答のセッションでは参加者からいろいろな質問が寄せられました

講座参加者は、なぜこの講座に参加したのか、自分の課題意識を参加者同士が積極的に話をしていて、とても活気のある講座となりました。

アイスブレイクの様子。参加者は初対面ながらご自身が生活の中で外国ルーツの人びとと関わるときに感じたことなどを積極的に共有していました

多文化共生の社会づくりを「我がごと」と捉える人が地域にたくさんいるのだという発見があり、これからこの連続講座がどのように深まっていくのか、わくわくするような講座となりました。

事業推進グループ 宮原麻季