地震発生直後にたくさんの写真がネット上にアップされ、ニュースでも取り上げられた被災地と言えば、ダラハラタワー(ビムセムタワー)ではないでしょうか。カトマンズ市内の中心部、スンダラに位置するダラハラタワーはネパールで最も高いタワー(61.88m)として観光地として有名なスポットです。実は4月25日の地震で倒壊してしまったタワーは2代目です。1825年にネパールの初代首相によって建てられた1代目は、1934年にカトマンズで今回のような大地震が起こった時に同じように倒壊してしまい、2代目は地震後の1936年に建てられたものです。

先週末の休みの日、ダラハラに立ち寄ってみました。まだ被災地として閑散としているのかな、そんな所をわざわざ見に行くのは不謹慎かなとドキドキしながら近づくと・・・。

人、人、人!

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タワーの前にある小さな緑豊かな公園はカップルと家族連れと友達同士(つまりどんな組み合わせも)でにぎわっていました。ベンチに空席などまったくありませんでした。売店も大人気で、この日は暑かったのでアイスクリームをなめている人も。

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タワーの周りの一部はトタンで囲まれ、中には入れないようになっていましたが、隙間から中を見ると、すでに崩れてしまったがれきは取り除かれ、きれいになっていました。そんな低くなってしまったタワーを背景に写真を撮る人もたくさんいました。

もちろん、元の姿を思い出し心の中でシュンとなる人もいたでしょう。今後、ダラハラタワーの歴史を語るとき、
今回の地震の悲劇は外せないでしょう。でも、カトマンズっ子にとっては慣れ親しんだデートスポット、地方から来た人にとっては見逃せない観光スポットであることには変わらないのだなと、行き交う人々の笑顔を見ながら思いました。

変わらないポジションであることも大切ですよね。そして、こんなに愛されているのですから、きっと3代目が建てられるに違いありません。ただ、その時には鉄筋入りの耐震構造でありますように。

勝井