児童労働撤廃のために、ますますの取り組み強化が必要です!

今年2025年は、SDGsが掲げる「あらゆる形態の児童労働の撲滅」の達成期限。
シャプラニールもこれまでバングラデシュやネパールで児童労働撤廃に向け取り組んできました。しかし、先日発表された世界推計(ILO・UNICEF2024)によれば、いまだに世界では1億3,800万人もの子どもが児童労働に従事しており、そのうち5,400万人が危険な労働についています。2030年までに児童労働をゼロにするには、今の11倍のペースで取り組む必要があるとの試算もあります。

参考:シャプラニール「世界最新推計発表、働く子ども約1億3,800万人。依然深刻な問題にどう立ち向かうか。」

イベントのテーマは“Progress is clear, but there’s more to do: let’s speed up efforts!”

そのような背景から、ネパール児童労働削減事業の活動地マクワンプール郡で行っている6/12の児童労働反対世界デーに合わせたイベントのテーマは Progress is clear, but there’s more to do: let’s speed up efforts!” (ゴールは近いぞ!だがまだやれることはある!もっとスピードを上げろ!)でした。

4日間にわたって行われたイベントには、地元政府や区の代表者、保護者や学校関係者、子どもネットワーク関係者など総勢427名もの方々が参加しました。「児童労働」や「児童婚」をテーマにお絵描きコンテスト、スピーチ大会、クイズ大会など5種類ものイベントが実施されました。このイベントを通して子どもの権利や保護について考えるきっかけとなり、参加者自身の気づきが促進されるような機会になりました。

児童労働や子どもの権利についてのクイズに挑戦する子どもたち

●お絵描きコンテスト
お絵描きのテーマは、”児童労働撤廃に向けての子どもの役割”
後日、自治体レベルでコンテストが行われ、24名の子どもが参加しました。

お絵描きコンテスト入賞作品①
お絵描きコンテスト入賞作品②
お絵描きコンテスト入賞作品③

●スピーチ大会
出場者は、スピーチのテーマに沿った児童婚や児童労働について、自分の考えていることを会場の参加者に伝えました。

スピーチ大会出場者

●クイズ大会
児童労働や子どもの権利、保護についてのクイズが出題されました。
期間中のうち3日間開催され、5~6チームの子どもが参加しました。

児童労働への関心を高めるための呼び掛けの活動も

児童労働に従事する子どもたちは、私たちが今活動を行っているマナハリ村などの地方部から、カトマンズや国境を超えた先のインドなど、仕事のある都市部へ向かうケースが多いです。そのため、イベント開催とともに、マナハリ村のバスが行きかう停留所でバスのオーナーに児童労働させないように呼び掛けたり、ポスターやチラシなどを配布したりして、児童労働への関心を高めてもらうよう働きかけを行いました。

警察などと協力しながら子どもたちに児童労働削減啓発のためのチラシを配っている様子

以上、児童労働反対世界デーに合わせたイベントの様子をお届けしました!
今後も、働く子ども0をめざして、シャプラニールはネパールの児童労働削減事業を推進していきます。

事業推進部 日比