10月11日(土)、マザリナボランティア企画として「新大久保親子まち歩きラリー」を予定していましたが、あいにくの雨により屋外から大久保地域センターに場所を移して開催しました。

当日のチラシ
おおくぼ親子まちあるきマップ

大久保紹介

 マザリナボランティアの内田さんから大久保にまつわる歴史的背景や、この地域にゆかりのある人物についてクイズを交えて紹介!「昔、鉄砲組百人隊が敵の侵入を防ぐため縦に長い家に住んでいました。今でも細長くまっすぐな道が多いです!」というお話に普段からの通学や生活の中で大久保に関わりがある参加者の方も、初めて知る大久保の歴史に興味津々の様子。

大久保地域のおはなし

なかでも盛り上がったのが、明治時代に日本の文化や精神を世界に紹介した作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の紹介コーナー! 現在放送中の朝ドラ「ばけばけ」では、主人公の夫としても再注目されています。
小泉八雲の代表作の一つである『雪女』を鑑賞すると、会場全体にまるで雪女が現れたかのようなひんやりとした空気が漂い、大久保ゆかりの小泉八雲の怪談を通して地域への親しみをさらに深めるひとときとなりました。

それぞれの出身国や文化を楽しく学ぶクイズ・スタンプラリータイム 

参加してくれた日本語学校の学生の皆さん(ネパール出身:ドゥルガさん、ツヌさん、スン マヤさん、ベトナム出身:クアンさん)から、16問クイズ形式で出身国を紹介してもらいました! 

いろんなクイズで出身国の文化を紹介!

「ネパールの国をあらわす動物は?」「ブッダはネパールのどこの町で生まれた?」「美味しいチャイの入れ方は?」
「ベトナムの旧正月はなんとよばれている?」など、文化や暮らしを感じられるクイズが盛りだくさん!学生さん達は、勉強してきた日本語で説明しながら、「自分の国について知ってもらえるのがうれしい」と笑顔で話す姿がとても印象的でした。

ベトナムの挨拶を教えてもらいます!

その後、学生さんたちに母国語でのあいさつを一人ひとりに教えてもらい、上手に発音できたらスタンプをゲット! 

モモを食べながら、おしゃべりタイム

おしゃべりのお供には、「モモ」をつまみました。ネパール、チベット、ブータンなど広い地域で食べられるモモは、小籠包や蒸し餃子に似ています。ネパールの学生さん曰く、「ネパールのは、こんなもんじゃない!もっと辛い!」とのこと。本場の味を知ることもできて、会話もどんどん弾みます。

大久保ヒンドゥー教寺院での瞑想とお祈り体験

ヒンドゥ教のシヴァ様、実は日本の大黒天!

新大久保の住宅街にある一軒家を寺院として開放しているナンディさんからお話を伺いました。ネパールから船便で運ばれたシヴァとパールヴァティーの夫妻神がまつられています。毎週月曜には食事が提供され、多くの人が集まるそうです。 

ナンディさんの提案で、みんなで瞑想を実際にやってみることに。オーム(聖音)を流し、部屋を暗くして、瞑想体験。心が次第に落ち着いていきます。瞑想を終えるころには、雨が弱まり、お寺に向かうことができました。

シヴァ様にお祈りし、水を注ぎます
幸せを願う祝福の印、赤いティカを額につけて
お供え物の氷砂糖を最後にいただきます

大久保の住宅街にひっそりとたたずむヒンドゥー教寺院。母国を離れて日本に暮らす人々にとってこの場所は心の拠り所となっています。今回お祈り体験をさせていただくことで、初めての体験に驚きながら、ヒンドゥー教の文化を肌で感じ理解を深める貴重な機会になりました。

残念ながら予定していた大久保の街歩き・スタンプラリーは実施できず、親子の参加はありませんでしたが、日本語学校の学生さんや地域の外国ルーツの方々、そして遠方に引っ越しをされてもマザリナに来てくれる常連の方が集まりました。今回のマザリナでは、現・新世界語学院の学生と卒業生が出会う場にもなり、学院の先生との再会も果たすことができました。日本での生活を支え合い、見守り合うあたたかなつながりを感じられるマザリナとなりました。 

次回のマザリナは、「世界のお月見」です!お楽しみに!
▼ 多文化共生コミュニティスペース「マザリナ」を知る
https://www.shaplaneer.org/mazarina/

(この事業は令和7年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業を受けて実施しています。)

事業推進部インターン 金坂