3日目は、引き続き被災地域の状況把握や調査をおこないました。各地域には物資配給や炊き出しなどを行いながら地域の拠点となるような場所を提供してる方々がいます。

10/18(2日目)は雨が降り水の積み下ろしが難しかったこともあり、本日10/19(3日目)の午後、雨が止んでから、地域の拠点となっている3カ所へ届けました。

▼ いわき市災害ボランティアセンター
いわき市社会福祉協議会(社協)が運営する災害ボランティアセンター(ボラセン)が10/15(火)に設置されました。家の片付け(家財道具の移動、水害ごみの分別および集積所までの運搬、泥出し等)を行うため、こうした作業が必要な家庭にボランティアを派遣します。いわき市では幸か不幸か東日本大震災での経験があり、スムーズに立ち上げられたようです。ボランティアが各家庭を訪問する際、断水世帯へのお見舞いとして使ってもらえればと、水を運び入れました。10/17(水),10/18(木)と、100名を超えるボランティアが全国から集まり、各地で作業を行ったそうです。水を運んだ19日は雨のためボランティアの受け入れ・派遣は中止とし、翌日以降の準備をしていました。久しぶりに訪れた社協で(2011年~2016年まで復興支援を行っていました)、懐かしい顔に再開することができました。センター長を務める篠原さん曰く、被災世帯が非常に多いため、ボラセンの活動もある程度長期化する見込みとのこと。私たちとしても何らかの形で応援できればと思います。
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▼ かべや文庫
シャプラニールいわき連絡会の吉田さんが経営するお米屋さんの隣に設けられた、いわばコミュニティ・スペースでは書籍の貸し出しやフェアトレード商品の販売なども行っています。民生委員も務めている吉田さんのことを、この地域に暮らすお年寄りや双葉郡から避難してきた人など、たくさんの人々が頼りにしています。この神谷地区でも断水が続いており、水の出ない状況の中で、給水所に並んだり(1時間以上並ぶこともあるそうです)、知人や親せきの家で水汲みをしながら生活しています。この地域のみなさんに使ってもらえればと、ここにも水を運びこみました。
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▼ 「おすそ分けサロン」
いわき市内で最も被害の大きかったといわれる、平窪地区の真ん中で立ち上げられたサロンです。近くに事務所を構える有限会社クルーズプランニングという企業のみなさんが運営しています。

浸水直後から社員や取引先のみなさんが集まり、事務所やこのサロンの建物の復旧作業を進め、被災した人たちが一休みできる場所を提供したい、と仕事をひとまずおいて、サロンを始めました。ここでは調理器具を置いて炊き出しも出来るし、全国各地から届けられた水や食糧などの物資を無償で配布しています。平窪を貫く大通りに面しており、向かいの敷地ではいわき市の給水車が水の配給をしていることもあって、人の動きがある場所です。水を運び入れた時も、次から次へと近くの人たちがサロンをのぞきに来ていました。そのうちの一人の女性は、決壊した夏井川のすぐ目の前にご夫婦で住んでいて、浸水当時はすっかり寝込んでいて浸水に気づかなかったのですが、寝室が2階だったために助かったそうです。近所に暮らしていた老夫婦の夫が亡くなってしまったことを思い出し、泣きながら「長い間世話になったな、と言い残してだんなさんが亡くなったって・・・奥さんはどんなにつらかっただろう・・」と声を詰まらせて話してくれました。

このサロンでは、レトルトなどのおかずになる食品、カップラーメン、みそ汁といった食品が人気が高く、それ以外では、傷の消毒薬、ブルーシート、長靴、下着、土のう袋などが必要とされているようです。やはり日々食べて行くことと、家の片づけが最優先、ということでしょう。私たちも早速土のう袋の調達を始めました。
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