女性たちの人生を変えた
優しい石けん

一人一人の女性の支援にフォーカスするブランド 「She with SHAPLA NEER」。南アジアの経済発展や開発から取り残され、より貧しく厳しい状況にある女性たちを、地域で採れる素材を用いた物づくりを通じて支援し、またその後の生活向上を検証していくことをブランドの使命としています。

爽やかな香りの泡に包まれる
クラフトリンクのオリジナル石けん

『She with SHAPLA NEER』 (シー・ウィズ・シャプラニール)=「SHEソープ」は、南アジアに古来から伝わる伝統医療アーユルヴェーダのレシピを基に、バングラデシュの女性たちがてがける、無添加のハンドメイド石けん。厳選された上質な5種類の植物オイルをベースにしたマイルドな使い心地で潤いのあるお肌へと導きます。

商品開発のはじまり

「元セックスワーカーの女性たちが石けんを作りはじめた。彼女たちを応援してくれないか」

2009年11月、クラフトリンクの商品開発スタッフが出張でバングラデシュを訪れたとき、パートナー生産団体プロクリティからこう言われたことが、このプロジェクトのはじまりです。そして同じ頃、ネパールの団体からも「丘陵地帯に住む女性たちが収入向上のために石けん作りをはじめたので日本で販売できないか」という話もありました。当時のクラフトリンクでは、ちょうど手工芸品の販売を牽引する意味でも消費材となる商材を輸入販売できないかなど話をしていた時期だったため、現地の声にも応えるべく 「She with Shapla Neer」ブランドの立ち上げを行いました。

石けん作りをはじめた女性たち

バングラデシュで石けんを作りはじめたのは、さまざまな事情から売春をせざるを得なかった女性たちです。女性が収入を得る手段がまだまだ少ないバングラデシュ。若い女性たちが今日を生きるためにリスクを冒し性産業に従事するケースが多い地域があります。

そんな状況におかれた彼女たちが苦難を乗り越えた末に新しい仕事として石けん作りをはじめました。、苦難を乗り越えた末に新しい仕事として石けん作りをはじめました。子どものため、家族のために、過酷な状況を乗り越えて人生を変えようとするこの取り組みは、彼女たちそれぞれの「生きることへの挑戦」なのです。

石けんを購入して女性たちにエールを送る

試行錯誤を経て

クラフトリンクもパートナー生産団体も、石けん作りは初めての挑戦。現地の女性たちはインターネットや書籍で調べ、見よう見まねで試行錯誤を重ねていました。そこで、多方面の専門家に相談をしました。技術支援には、人と環境に優しい石けん作りを行う「太陽油脂株式会社」、資金協力には「独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)」、ブランディングには障害者や社会的弱者の仕事創出・自立支援に取り組む「一般社団法人Sell the Challenge」の支援を得ています。

そして何度も現地へ足を運び、適切な生産環境を整えためのアドバイス、石けんの材料の確保、商品化に適したパッケージ考案などを経て製品化されました。試作を何度も行い、しっかりと素材が混ざっているか、同じ重さ大きさに揃っているか、混入物がないかなど、沢山の課題を乗り越えて完成しました。

初めて使う電子計量器の使い方を学んでいる様子(ネパールピュータン郡にて)
初めて使う電子計量器の使い方を学んでいる様子
専門家のアドバイスを聞きながら生産工程を確認している様子
専門家のアドバイスを聞きながら生産工程を確認している様子

魅力のつまった石けん、その名は「She」

「誰のための、何のための石けんなのか」を考えた結果、「これは、石けんを作る彼女たちのためのプロダクト『She』なんだ」と、全員一致でShe with SHAPLA NEERという名前に決まりました。


パッケージは優しい肌触りの手すき紙でできていて、紙をすくところから組み立て、印刷までひとつひとつ丁寧にハンドメイドしています。バングラデシュでは、Tシャツ工場ででた端切れコットンをリサイクルし、手すき紙に変えています。

細かく裁断されたリサイクルコットンTシャツ
お湯で洗浄し、水と混ぜて柔らかくしたものをすいていく

石けんを買って彼女たちにエールを!

「She with SHAPLA NEER」 は、女性たちの住む場所の名前にちなみ、バングラデシュの「マイメンシン」シリーズでアーユルヴェーダのレシピに基づいた成分のラインナップを展開。より良い生活を目指して、挑戦を続ける彼女たちを、ものづくりを通じ寄り添い支えていきます。※現在、ネパールの「ピュータン」シリーズは生産を終了しています。

She with SHAPLA NEER
マイメンシン」 シリーズ

バングラデシュ首都ダッカから120キロ離れた北部の街、マイメンシン。この地域には貧困など様々な理由で性産業に従事せざるを得ない女性たちが多くいます。地元のNGOによってこのような彼女たちの支援プログラムが実施されることになり、新たな生活向上手段を得られるよう石けん工房の運営をスタート。プロジェクト開始時、3名だった生産者の女性たちは現在30名以上に。