いわき市で1月に行われた「双葉ダルマ市」に行ってきました。今までだるまといってもあまり興味がなわかなかったのですが、このお祭で愛着がわくようになりました。実は一つ一つ表情が違うそうで、サイズもさまざま。私は一番小さい手乗りサイズのものを選び、ぶらっとに持ち帰りました。ちなみに私が購入したのは”白河だるま”というそうで、”双葉だるま”は目の周りが青く塗られているそうです。そんなこととはつゆ知らずに選んでしまい、また一つ勉強になりました!

持ち帰っただるまには、ぶらっとのみんなの今年一年の健康を祈念して、はみ出さないようドキドキしながら左目を描きました。それがこちらの写真です。↓

20150210192326-00c534aaa54cacb757d5d07c7f1010c0f34dc743.jpg

この「双葉ダルマ市」は、原発事故によりいわき市へ避難している双葉町町民の有志で2012年からいわき市で開催されているお祭だそうで、さまざまな団体が出店していました。私もお世話になっている広域自治会の「いわき・まごころ双葉会」では焼き鳥を、そのつながりで神奈川から駆けつけたNPOが水餃子スープを、双葉町から愛媛県に避難した方は避難先で立ち上げたNPOで愛媛のフルーツゼリーをそれぞれ販売。いわき市内で双葉町民を受け入れている勿来(なこそ)地区の地元NPOも大学生と一緒にカレーうどんやおしるこを販売していました。  

原発事故があっていわき市で再開されたダルマ市ですが、以前は交わりのなかった方々が一同に会してのお祭でした。私自身もお陰さまでたくさんの一期一会をいただきました。

ただ、後日相双地区から避難しているある広域自治会の方にお話しを聞いたところ「最近では皆笑うようになったが、それぞれに心の中にはずっしりとしたものを抱えているのは変わりない。心の復興に終着点はないのだから。」とのことでした。こうしてイベントを通して避難先での生活を歩まれている一方で、どんどんと表面化されにくくなった現状があります。シャプラニールはこうした方の声に寄り添えるよう、今後も活動を続けていきたいと考えます。

(いわき駐在員・猪瀬)