【熊本地震・緊急救援活動】 物資配布活動で見えてきたこと

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車中泊を続けざるを得ない状況

益城町を含め熊本地域では地震によって家屋の倒壊、ひび割れや傾きなど、安全に住むことのできない状況です。毎日体に感じる余震が起きる状況では安心して眠ることもできません。

先日のブログでも報告しましたが、小さな子供のいる家庭や高齢者のみの世帯ではなおのこと、いざという時を考えて夜中に地震があっても、何かが落ちてくる心配のない広い駐車場で眠ったほうが命を守れる、という状況です。それは私たちの活動しているグランメッセ熊本という施設の広い駐車場だけではなく、小学校や中学校、または自宅の駐車場で起きていることです。

自家用車だけでは狭いため小型テントを張って生活しています

物資配布から見えるそれぞれの避難生活

現在、町役場職員と熊本県職員のサポートをする形で24時間の物資配布を継続しています。

車中泊で必要な物資(水やおむつ、体拭き用のウェットシートなど)を手渡ししながら、他に必要なものはないですか、何か困りごとはないですか、とお話ししています。すると、車中にいる家族以外とは一日誰とも話していないなど、さまざまな生活の不具合について具体的に分かってきました。

20代のお母さんは日中夫がいない時に、また大きな地震が来たら子供たちを守れるかいつも不安だと話してくれ、また別のお母さんは小学3年になっているお子さんが、不眠で生活リズムが狂ってしまったことも話してくださいました。また、小学校が避難所となっているため、学校再開まで常に子供をケアしなければならず、お互いにストレスが溜まってしまって喧嘩ばかりしてしまう、そうした自分が情けない、という気持ちを吐き出してくれたお母さんもいました。子供たちにとっても、自分の教室にたくさんの方が寝泊まりする様子を見てショックを受け、もう学校に行きたくないと訴えるそうです。

(※こうした声を受け、こどもの日の5月5日、子供だけでなくお母さんにもリフレッシュしてもらおうと「大人と子供の広場」という一日イベントをピースボート災害ボランティアセンター(PBV)で企画、実施しました。詳しくは、PBVのウェブサイト「こどもの日@グランメッセ熊本」をご覧ください。)

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ヨガ教室の様子 © ピースボート災害ボランティアセンター

小学生ボランティア

そんな中、一日に何度も物資配布テントに0歳の弟を連れて遊びに来ていた小学4年生の女の子Aちゃんが、「私もお姉さんみたいにボランティアになりたい」と言いに来ました。

Aちゃんはこのグランメッセの一番遠い駐車場に、両親と弟、ペットの犬1匹で車中泊しています。軽自動車で4人の宿泊は難しく、車の横に簡易テントを張っていました。一番遠くの駐車場にいるのは、赤ちゃんと犬が一緒にいることで周囲に迷惑をかけたくない、という家族の思いからです。Aちゃんのお母さんからは、「24時間一緒にいると喧嘩ばっかりしてしまうので、何かお手伝いさせてもらえたらこちらもありがたいです」ということでした。やはり子供だけでなくお母さんも24時間気を張っていることにストレスを感じていたようです。

翌日、晴れやかな笑顔で現れたAちゃんは、幼馴染で中学一年生の男の子も一緒に連れてきてくれました。2人には水をお渡しする係をお願いすると、とても一生懸命物資配布に参加してくれていました。彼女たちは益城町の自宅が住めなくなっており、しばらく車中泊が続くとのことです。

何か役に立ちたい

物資配布テント周りには少しずつここに車中泊されている方々からのボランティアが増えています。夜眠れなくて、と物資テント横のカフェスペースでよくお会いするお父さんは、掲示物や物資の整理で困っていたところ手を貸してくださいます。工事関係の仕事をしているとのことで、町の臨時広報誌掲載板の設置、雨と強風で使いづらくなった場所の片づけやゴミの片づけなど、細かなところまで自主的に参加されています。

50代男性で家族と離れて一人車中泊をされている方は、駐車場の使用方法について問題意識をもっておられ、駐車場の美化や清掃など積極的に関わりたいとお申し出いただきました。

発災から早い段階でさまざまな世代が参加し「自分たちに必要なものは自分たちで作っていこう」という気持ちを持っている人たちは、間違いなくこれからの熊本の復興期にも力を発揮してくださるはずです。地元益城町や熊本市から、中学生、高校生、大学生の学生ボランティアも一生懸命です。物資配布だけでなく学校が休校し行き場のない子どもたちとサッカーをして、周りにいる大人も元気にしてくれています。指定避難所になっていないこのグランメッセにおける車中泊という環境だからこそ、できる人ができることを見つけて行動していく。そういった雰囲気が生まれつつあります。

(佐藤緑)

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