6月28,29日の2日間、大阪でG20サミットが開催されています。

日本政府公式サイト:https://www.g20.org/en/summit/theme/

アジアでは2010年の韓国、2016年の中国に続いて3回目の開催となる今回のサミットでは、主要議題の一つにSDGs(持続可能な開発目標)の達成が盛り込まれているほか、反腐敗、国際財政構造、投資、インフラなど、従来の開発課題以外の分野も議論されるなどの特色があります。SDGsのスローガンでもある「誰ひとりとりのこさない」政策を実現するために、社会の幅広い声を集める必要があると考えられています。

これに先駆けて、6月25,26日の2日間、「G20大阪市民サミット」が開かれ、のべ600人余りが参加。様々なテーマで分科会を開催するとともに市民による提言がまとめられました。シャプラニールとしては参加できませんでしたが、NGO・NPOの仲間たちが大阪に集まり、市民社会からの声を各国の首脳に届けるべく、奔走しています。

G20大阪市民サミット・フェイスブックページ:https://www.facebook.com/g20osaka.cs/

さらに遡って4月21~23日の3日間、東京でC20(Civil Society、市民社会20)サミットが開催されました。C20は、サミットの議論を実りあるものにするために、各セクターからの提言を行うための公式な場であるエンゲージメント・グループのひとつで、世界各国の市民社会組織によって構成されています。エンゲージメント・グループには他にB20(ビジネス)、L20(労働組合)、T20(シンクタンク)、W20(女性)、Y20(若者)があります。

サミットの開催国の市民社会が各サミットでのC20を主導しますが、今回は大阪サミットへ向け設立された「2019 G20サミット市民社会プラットフォーム」が主催し、私が副理事長を務めているJANIC(国際協力NGOセンター)がSDGs市民社会ネットワークとともに事務局を担っています。

2019 G20サミット市民社会プラットフォーム・ウェブサイト:http://www.civil-20.jp/

C20の開催直前にはC20からの提言をまとめた「Policy Pack」が安倍首相に手渡され、市民社会からの要望、意見が各国首脳へ伝えられることが期待されています。このPolicy Packは「C20政策提言書 2019」として日本語にも翻訳されており、以下のページからダウンロードできますので、是非ご覧ください。↓

http://www.civil-20.jp/blog/c20-policy-pack-2019-in-japanese

東京で開催されたC20サミットには、3日間で40カ国からおよそ830人が参加し、9つの全体会、17の分科会で活発な議論が行われました。

C20サミットの全体会の様子

C20サミットの全体会の様子

6月28日と29日には、G20サミット国際メディアセンターが設置される「インテックス大阪」国際会議ホールで、C20サミットと大阪市民サミットによる提言、およびG20首脳宣言の評価を発信する「市民社会記者会見」が行われます。

大阪で行われているG20首脳会議で、どのようなメッセージが世界へ向けて発信されるのか、注視したいと思います。