昨日見知らぬネパール人からメールが届いた。自分のセールスポイントと履歴書が添付された、いわゆる売込みメールだった。こういうものは特に珍しくないので、そのままメールを閉じようとしてふと目にとまったのが
Dear Mr. Fujisaki
という書き出し。確かセールスポイントに「ジェンダー関係の研修を受けて云々…」とあったはず。なのに、相手(私)の性別がわからなければ男性だと思い込んでしまうなんて、エセも良いとこ。瞬時にやる気が出て返事をすぐにしたためた。
『○○○様
この度は私どもの組織に興味を持っていただき誠にありがとうございました。
しかしながら残念なことに現在求人は行っておりません。今後空席がでた場合には広告などを通じて人材を募集するつもりでおりますので、その際はいつでもご応募ください。
なお、私はMr.ではなくMs. Fujisakiであることを最後に申し添えておきます。
敬具』
さて、今日彼から「Ms. Fujisaki、早速の返信ありがとうございます! 是非チャンスがあれば応募したいと思います。ではまた」と返信がきた。おやおや、この人は皮肉もわからんのかね、と呆れるやら感心するやら。会ったこともない相手に自分を売り込むメールくらい最新の注意を払うのは常識だろうに。
私も、自分がすべての面で気配りをもった発言が出来ているとは思わない。いやその反対に人を傷つけるようなことをずけずけ言ってばかり。だからこそ、業界が狭いネパールでは振る舞いに気をつけなくてはと戒めているのだ(もっともそれも最近のことだけど)。
まあ、相手が前向きに受け取ってくれたことは実は良かったのかも。さもなければ、見えない相手に、メールでマイナスのエネルギーをぶつけ合うなんてことになりかねなかったものね。
8件のコメント
藤崎さん
ブログ、時々ですが、面白く拝見しています。普通はネパールのことなど知ることができないので、私にとっては貴重です。自然が剥き出しの 静かな山に囲まれた国でも、政治の大きな動きがあるようですね。この国もグローバルな民主化と経済の流れにあわせて動いているように見えます。
日本もこの数日オホーツクで発達した低気圧のせいで寒い日が続いています。
そちらは、もっと寒いのでしょうが、お体に気をつけて、これからもご活躍ください。
moomoo
moomooさん、こんにちは。
失礼ながらモモ(チベット蒸し餃子)みたいで、お名前に親しみを持ちました。
>この国もグローバルな民主化と経済の流れにあわせて動いているように見えます。
本当にそうですね。ただ流れがそうだからと言って、単純に外国から「民主主義」とか「発展」をそのまま持って来ても、根を張らないような気がするのです。民主主義を否定するつもりはないのですが、ネパールにはネパールにあった「形」があるのではないかと。上手く表現できないですが。
またコメントくださいね。楽しみに待っています。
素直な人で良かったですねー。怖い怖い、顔が見えないのは。初めてコメントします。j、フォキール=写吉村です。バングラの藤岡さんにも先程初めて送りました。これからよろしく!昨年9月のオカルドゥンガの記事ですが、JOCSの伊藤邦幸先生が生涯を捧げられた土地。国際医療協力の成果や影響はどうですか?十数年前、映画の取材で10日間、一緒に山谷を歩きました。
Mrは確かにうかつで失礼でしたね~。でも、ネパールでは人にMr.Msなどの敬称を付けて呼ぶ習慣がもともと無い、よほど尊敬すべき男性には○○ジーと言うのだと聞いたことがあります。その彼は、せいぜい敬意を表したつもりで、外国人である藤崎さんに、とりあえず英語のMrを付けたのかも?
ネパール人に限らず一般的に外国人にとって日本の敬語は難物の一つ、様、殿、先生、さん、ちゃん、相手により、時と場合(自分との地位関係)によって様々に使い分ける文化で育った日本人は敬称にも神経質なのかもしれない。
吉村さん、山下さん、こんにちは。
>国際医療協力の成果や影響はどうですか?
まだまだ地方の様子を見ていないので、なんとも言えませんが、比較的交通のアクセスの良い平野部でも病院といえば郡庁所在地に行かなくては行けなかったり、10年続いた紛争の影響で村のヘルスポストが閉鎖されていたり、カトマンズなど都市の比較的裕福な層にしか手が届かない存在のような気がします。
>相手により、時と場合(自分との地位関係)によって様々に使い分ける文化で育った日本人は敬称にも神経質なのかもしれない。
ネパール語はそのあたり、とても日本語に近いと私は思っているのですよね。年上の男性ならダイ、年下ならバイ、同じく女性にもディディ、バヒニ、お母さんくらい離れた年の人ならアマ、などなど私たち以上に敏感かもしれないと感じることもあります。
お互いに慣れない英語を使っていたということで、あまり目くじらを立てるのはやめようと思っています。
あ、でも以前電話で「ミセス・フジサキですか?」といわれた時も腹立ててしまったっけ。やっぱり寛容にはなれないかも。
年下の男性に「バイ」は、ベンガル語と同じですね~。
なんか嬉しくなってしまいました。
今年もよろしくお願いいたします。
はるかさん、こんにちは。こちらそこよろしくお願いします。
> 年下の男性に「バイ」は、ベンガル語と同じですね~。
そうなんです!男性一般「バイ」って使う習慣が抜けなくて、時々ネパール人に「え?」という顔をされてしまうことがまだあります。そういう時は、自分の年をわきまえてないみたいで恥ずかしくなったりして…。
ということで今年はネパール語に磨きをかけるべく頑張ります!
今帰宅した夫に聞いたら
「(ベンガル語では)バイは年上の親しい男性に対して。年下にはミヤやろ。」と言われてしまいました。
ミヤなんて初めて聞いた!シャヘバ・アパの区別もつかない妻なので…。(勉強不足でしたm( )m)
敬称や呼び方って、ほんとに複雑ですよね~。