9月に入ってから来客の予定が2組ある。大学時代からの友人、そしてバングラデシュの友人夫婦が上旬から中旬にかけて私の家に滞在する予定なのだが、困った。というのは、3月にこの場所に引っ越してきたものの、自分のベッドルーム以外、家具がまだほとんど入っていないからだ。あと2週間しかない。どうしよう。

最初にやらなければ最後まで手付かずのままという自分の性格が判っているのに、「まだ必要ない」「雨が降りそうだから」「今日は休み優先」と延び延びにしていたツケが今になって急に回ってきたというだけなのだが、実に懲りない性分の私。

そこで今日はお手伝いの女性ジョティに来てもらい、まず物置状態になっているゲストルームを片付けることにした。来客があることを知っていた彼女、実にてきぱきと仕事を進めていく。ヒンドゥの神様クリシュナの誕生日で事務所が休みだった私、手持ち無沙汰だったので荷物を動かした場所を掃除機をかけようとするが、「私がやりますから」と取り上げられてしまった。ますます手持ち無沙汰になって、家に持ち帰った書類を読み始めてみたがどうも集中できない。そりゃあそうだ、他人が仕事をしているのに自分だけリラックスするなんて標準的(?)な日本人のワタクシにできるわけがない。どうしよう?

実はこれまでも部屋のサイズを確認し、だいたいこれくらいとサイズを紙にまで書いてみたことだってあったのだが、一人だとあれこれ理由(上記参照)を見つけては、先延ばしにしてきた。そうだそうだ、そうなのだ、こんな私でも連れがいればさすがに行かないわけにはいかないだろうと思い、ジョティに買い物に付いてきて欲しいとお願いした。そしてジョティは快諾してくれた。

木の家具は気に入ったものを作るとなると時間がかかる、しかも重くて一人では運べない(模様替えができない)ということを既に学んでいたので、今回は籐の家具を選ぶことにした。幸い、事務所に近いクプンドールの周辺には籐家具屋が集中しており、乗り合いバスを使っても自宅から20分で行ける。いくつかの店を回ってサイズや値段を聞いてみた。

そのときのジョティが圧巻だった。「これいくら?もっと安くならない?」「あっちの店ではもっと安かったわよ」から始まり、値段が下がらないと見ると「この人(私のこと)まだ家具必要だから今回安くしておいたらまた来て買うわよ」と畳み掛ける。店員が「安くなれば品質も当然落ちるけど」と言うと、「友だちにも宣伝してくれるし、客が増えるんだから安くしてあげてよ」と応酬する。結局30分くらいやり取りしていた。結局、セミダブルベッドと簡易クローゼット2点で2550ルピーということで決着した。もちろん最後は私が「それでよし」と一声上げたが、それ以外私の出る幕はなかった。値段交渉をすること自体は決して嫌いではないのだが、今日のジョティを見ていたらこれまでの私のやり方は生ぬるかったということが良く判った。

明日天気がよければ家具が搬入される。次は布団一式と布団カバーを作らなければいけないが、もう任せる人は決まっている。それは君だ、ジョティ!