知り合いが少ない私に電話がかかってくることはほとんどない。時々自宅の電話が鳴ることがあるが、大抵が間違い電話。

今朝も8時前に電話がかかってきた。受話器をとった瞬間、聞きなれない声がした。「ここどこ?」

また間違い電話だ。ネパールでは、電話をかけた本人が名乗ることは本当に稀で、ひどいときは開口一番「誰?」と言われることもある。それ私のせりふじゃない?と思ってしまう。しかも間違えたと分かると謝りもせずに切る人ばかりなのに、なぜか私が「ごめんなさい、間違ってますよ」と言ってたりする。おかしい。

バングラデシュに居た時もよく間違い電話がかかってきて、同じようなやりとりを繰り返したが、そういえば間違い電話の相手と10分くらい話をしたことがあるのを思い出した。

今考えるとおかしいのだがその頃はどこ?と聞かれたら「外人の家」と応えていた。大抵はそれで納得して電話が切れるのが普通なのに、その時は「どこの国の人ですか」と聞かれ、なぜか正直に「日本人です」と言ってしまった。

すると、電話の相手は「いやー、私のきょうだいが日本の○○(地名)にいるんですよ、いい国ですよね」とかなんとか。悪い感じの人ではなかったので、しばらく話をして電話を切ったが、あんなことは後にも先にもそれっきり。まあ、間違い電話で話し込むなんて普通あり得ませんね。

私が失礼と思わなくなるまでか、ネパール人の電話マナーが向上するまでは間違い電話との攻防がまだまだ続きそうである。

2006年6月13日