ネパールで生活をしていると、ネパール語、日本語を問わず決まって質問される内容というものがある。

「ネパールは初めてですか?」

「来てからどのくらい経ちましたか?」

「生活はどうですか?」

それに対する答えはだいたい以下の通りになる。ちなみに()内はバリエーション。

初めてではありません(がカトマンズの外にはほとんど行ったことがありません)

来て3ヶ月が過ぎました。

生活に不自由はありません(バングラデシュでも生活していたので大体同じだと感じます)

しかしほぼ想定内であるはずのネパール生活に、今日それはちょっと…思わせる出来事があった。

午前中2つの会議に出席して外出先から戻ると、机の上に某国際NGO*から書類が届いていた。5月26日(金)にカトマンズ内某所でソーシャルオーディット**を行うのでどうぞご参加下さい、という趣旨の内容だったので、興味あるなと思いつつ遅い昼食をとりに一階へ降りていった。

昼食を終え仕事を始めと、某国際NGOから直接電話がかかってきた。

「ご案内した内容に対して今すぐ出欠を教えてください。」

って、今日お知らせ受け取ったばかりなの、私。

確かに案内の日付は5月15日付になっているが、切手が貼られていない様子から察すると今日事務所に届いたもののようだし、そもそも出欠確認が必要とも書いていない。どうして今すぐ返事がもらえると考えるのか、その根拠をこちらが質問したいくらいだった。結局、木曜まで待ってもらうことにしたが、私が申し訳なく感じさせるような相手の態度にはかなりびっくり。

確かに、明日会議があるけど出席できる?というお誘いはかなり頻繁にあるが、それはお互い顔が見えているから許されることかと思っていたが、どうやらそれは間違いだったらしい。今回の経験はある意味でネパールの懐の深さを実感させてくれた。

次に「ネパールの生活はどうですか」と聞かれたら、謙虚に「驚くことがたくさんあります」と答えることにしよう。

*ネパールで国際NGOと言うとき、ネパール以外の国でも活動を行っているNGOを指すことが多い

**通常のオーディット(監査)とは異なり、公の場で関係者に対して活動の内容を確認してもらうこと

2006年5月23日