こんにちは!国内活動グループインターンの浅野です!

シャプラニールでは定期的にシャプラバという講座を開いていますが、2月の2回目のシャプラバを開催しました!今回のテーマは子どもの権利。昨年、制定されてから30周年を迎えた子どもの権利条約に関連して、ゲストスピーカーをお迎えしてお話いただきました。

皆さんは、子どもの権利にまつわる問題というと、どこの国をイメージしますか?シャプラニールが児童労働削減を目指し活動しているバングラデシュなど、発展途上国をイメージする方も多いのではないでしょうか?しかし実際は日本でも、この問題は深刻です。今日本では7人に1人の子どもが「相対的貧困」の状態にあるとも言われています。また、子どもが社会に出るための自立支援ができる施設も足りていません。

今回のシャプラバでは、日本の現場、家庭の問題や児童養護施設の退所などで行き場を失った若者たちの自立援助ホーム「あらんの家」を運営されているホーム長の浜田進士さんにお越し頂き、現場のリアルなお話を聞きました。また、シャプラニールの峯職員からは、バングラデシュで行う家事使用人の少女支援プロジェクトを紹介し、国内外の現場から子どもの問題を考えました。

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シャプラバの様子

シャプラバの様子

お話を聞く中で、日本とバングラデシュ両方に共通して、子どもたちに必要なものは、「安心して過ごせる場所」だと感じました。

「あらんの家」は、児童相談所では対象外になってしまう18歳以上の子どもを含む、中学卒業から20歳未満の子どもを受け入れていて、さまざまな境遇を抱えながらやって来る子どもたちの、逃げる場所であり、信頼できる大人がいる場所です。バングラデシュで家事使用人の少女たちの支援センターは、幼いうちから親元を離れ雇用主のもとで働いている少女たちや、学校に行けず1日のほとんどを働いて暮らす少女たちが通っています。センターは彼女たちが安心して勉強したり遊んだりできて、子供らしい時間が過ごせる場所であり、雇用先で問題が発生したとき駆け込める場所でもあります。

今回のシャプラバに参加し改めて、すべての子どもに、そんな「安心して過ごせる場所」を持つ権利があると思いました。

浜田さんがおっしゃていたことで、最も強く心に残ったことがあります。

それは

「一人でもいいから自分を否定せず一緒に居てくれる存在があれば人は生きていける」

ということです。

そう感じた時のエピソードとして、「あらんの家」に滞在していた、ある老人ホームで働いている青年が、悪天候の日にも関わらず、老人ホームで待つおばあちゃんのためにと出勤したときの話を、目頭を押さえながら語ってくださいました。その青年にとって、そのおばあちゃんが心の支えだったのかもしれません。

正直、私にとって初めて聞いた、「あらんの家」の子どもたちのお話は想像を絶するもので、日本にもこんな現状があるのかと、ショックを受けました。でも、そんな現実と向き合ってきた浜田さんの口から、強い希望を感じる言葉を聞けたことが、本当に良かったです。

これからも、一人でも多くの子どもたちが大切にされて、心も体も健やかにいられることを願ってやみません。微力かもしれませんが、自分には何ができるだろうかと考え、行動していきたいです。

 

国内活動グループインターン・浅野