報告/小川晶子(国内活動グループ)

WHO is SHE?
長く愛される、ジュートバッグ工房より

シャプラニールのフェアトレードの活動開始当初から、手工芸品の重要な材料であったバングラデシュの特産物、ジュート(黄麻)。米袋などのイメージを持つ方が多いかもしれませんが、近年は日本でも人気となり日常でジュート製のバッグを持ち歩く方が増えています。 今回、3年ぶりとなるクラフトリンクの出張で、1974年より長年にわたるパートナー関係にあるジュート・ワークスの生産現場にも足を運び、生産者のお話をうかがってきました。

クラフトリンクでも人気の「ジュートミニバッグねこ」

ジュートバッグの縫製は、折り返し部分や持ち手の縫い付け等、各パーツで細かく分かれて担当者ごとに縫われているそうです。2018年にジュート・ワークスの縫製の仕事に就き大人気の「ジュートミニバッグねこ」にも携わるエルシー・レバルさんにお話を聞きました。

職員の小川とジュート・ワークスのレバルさん

これまでも縫製の仕事の経験はあったそうですが、入職後さらに研修を受け今の仕事では難しさを感じることはないそうです。1日8時間働くと1カ月で約7,000タカ(1タカ=約1.4円 ※2022年9月末時点)になり、年に一度ボーナスも出るとのこと。

「ジュート野菜ストッカー」の柄をプリントしている様子


技術を持った生産者も、入職したばかりで研修中の生産者も同じお給料というのは、モノづくりで名高い北欧での技術者育成にも通じる考え方だと感じました。「毎日決まった時間に働き17時には帰宅でき、休憩時間はほかの生産者と一緒に食事をします。良い職場環境で満足しています」と話してくれました。

商品検品の様子


ジュート・ワークスは、キリスト教系の団体ですが、イスラム教の女性たちが多く働いています。オフィスと各工房では毎朝、就業前にお祈りの時間があるそうです。異なる宗教を信じる人々が一緒に祈りの時間を持つというお話がとても印象深く残っています。


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50周年記念/水戸岡鋭治ジュートバッグ 

「南の風」298号掲載(2022年12月発行)