Who is SHE?
柔らかい手織布を生み出す、熟練職人の硬い手のひら

ストールとしてもおすすめ!

クラフトリンクの中でも、人気を誇るロングセラー商品「バングラデシュの手ぬぐいガムチャ」。現地では男性が頭や首に巻いたりして使われていますが、薄手で大判なため使い勝手が良く、肩にかけたりするほか、テーブルクロスなど、日本の生活の中でもさまざまなシーンで愛用されています。

ガムチャを制作するパートナー生産団体プロボルトナは、機械織により衰退しつつあった手織産業の活性化や自然染料を使用した商品開発に力を入れています。バングラデシュの首都ダッカ北西のタンガイルにある工房で、機織り職人の一人アブドゥル・ハイさんに話を聞きました 。

アブドゥルさんは現在62歳。3人の娘をプロボルトナの仕事によって育て上げた熟練の職人です。職人たちは、硬くてすぐに破れる機械織りのガムチャは買わないといいます。「機械織りで使う糸は太めの糸の1本どり、手織りは細い糸を2本よって1本の糸にしているから、柔らかいし丈夫なんだ。」

アブドゥル・ハイさん
糸が切れると手で繋げる細かい作業

「37年間の経験を積み、仕事に対して難しいと感じることはないけれど、長年の作業で両手の皮膚がこんなに硬くなってしまったよ。」と織り機を握り続けてきた熟練の手のひらを見せてくれました。

常に機を握っている手の皮膚は固くなっている

アブドゥルさんには、父親が家族の生活のためにつくった借金がありましたが、プロボルトナで織り手としての仕事を得たことで、収入を返済に充てることができたそうです。また2人の娘の結婚のためにも使うことができました。今は一番下の娘を進学させたいと考えています。もう少しお金を工面できたら自分の織り機を買い、独立したいという夢もあります。

▼ガムチャを手織りする様子はこちらからご覧いただけます。


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会報「南の風」295号掲載(2022年3月発行)
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