こんにちは、クラフトリンク部インターンの伊勢山です!

5月22日、シャプラニールの事務所がある早稲田奉仕園内にて、バングラデシュの伝統的な刺しゅう「ノクシカタ」のワークショップを開催しました。

みなさん「ノクシカタ」とは何か知っていますか?? 聞きなれない言葉ですが、これはベンガル地方(インド東部からバングラデシュ一帯)に古くから伝わる、刺し子を施した刺しゅうのことを言います。

私自身、このワークショップを通じて初めてノクシカタに出会ったので、参加者の方々と一緒にノクシカタについて学んでいきました。

「カンタ」:古布を何枚も重ね合わせ、細かく刺し子を施して一枚の新しい布にしたもの
「カンタ」:古布を何枚も重ね合わせ、細かく刺し子を施して一枚の新しい布にしたもの

まずは、アイスブレイク。「なぜこのワークショップに参加したのか」というテーマのもと、参加者の方と私たちスタッフで自己紹介をしました。以前からシャプラニールを知ってくださっていた方だけでなく、「刺しゅうが好きでインスタグラムでたまたま見つけた」という方や、刺しゅう初心者の方まで、さまざまな方がいらっしゃいました。

その後、担当の小川さんのほうから、シャプラニールの活動紹介とバングラデシュについて、そしてノクシカタについてお話がありました。

小川さんのお話を聞く参加者の方々

ノクシカタとは単なる刺しゅう作品ではありません。作品の背景にはバングラデシュのたくさんの女性の存在があります。伝統的に受け継がれてきた「カンタ」がバングラデシュの独立後、「ノクシカタ」として商品化され、刺しゅうをすることが、食べることにも困っていた女性たちにとっての収入源となってきました。くわしくはこちらをご覧ください。

現地で女性たちが一つの布を囲みながら、おしゃべりしたり笑ったりして刺しゅうをする様子の映像を見て、参加者の方からも「いいね〜」「楽しそうだね」という声が上がりました。現地の女性たちは何の話をしながら刺しゅうしているのだろうかと、想像が膨らみます。

説明の後、早速刺しゅう体験にとりかかりました。配布した一切れの布に、500円玉サイズの小さなモチーフを縫っていきます。

真剣に作業をしている参加者様のお手元

ノクシカタのモチーフ一つ一つにも意味が込められており、例えば今回扱った「鳥」のモチーフは、「幸運な出会い」を意味します。大きな作品になるとストーリー性を持った一つの大きな絵本のようになっているものもあります。「これは何を意味しているのかな」と考えながら作品を眺める時間は、とても楽しかったです。

実際に作品を作っていくうちに、みなさんそれぞれの「個性」が生まれてきます。選ぶ色や模様、縫い方によって、全く違った味の作品になります。

一方で、みなさん「きれいに縫うことの難しさ」も感じていました。「こんなに小さな模様をつくるのに2時間もかかるということは、製品として完成された作品にはどれほどの時間がかかっているのだろう……?!」と、ノクシカタの背景にある「多大な労力」に圧倒されている様子でした。

それでも、作業を進めていく過程で、協力し合ったり、お互いの作品を褒め合ったり、たくさんの「かわいい!」という言葉が飛び交ったり……。そんな素敵な交流が生まれていました。

参加者様の作品 個性豊かな「花」と「鳥」のブローチ
参加者様の作品 個性豊かな「花」と「鳥」のブローチ

さいごに、このワークショップを通じて、「手仕事でつながる温かさ」を肌で感じることができました。

参加者のみなさんが一針一針に思いを込め、お互いの作品を褒め合う姿は、まさにバングラデシュの女性たちが一つの布を囲んでおしゃべりしている姿と重なるようでした。

ワークショップのあと、事務所のフェアトレード商品を実際に手に取り、購入して帰られる方もいらっしゃいました。このように、一つのイベントをきっかけにフェアトレードを知り、遠い国の女性たちに思いを馳せながら支援へとつながっていく。そんな素敵な循環の始まりに立ち会えた、実りある1日となりました。

ノクシカタ作品がモチーフとなったポストカード 「ドゥルガ・プジャ」秋の大祭
ノクシカタ作品がモチーフとなったポストカード 「ドゥルガ・プジャ」秋の大祭

クラフトリンクでは、これからも現地の文化や手仕事の魅力を体験できるようなイベントを企画していく予定です。今回来られなかった方も、ぜひ次回のイベントや、ウェブサイトからフェアトレード商品をチェックしてみてくださいね。

ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!またお会いできるのを楽しみにしています!

クラフトリンク部インターン 伊勢山