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住民主体の防災活動で、「悪循環」からの脱出を目指す
ネパールは気候および地理その他条件により洪水や地すべりなど水害の影響を受けやすく、毎年のように被害が出ています。家庭燃料用の薪や家畜飼料のための草木など、農村の人々の生活は森林資源に大きく頼っています。
これに人口増加、急激な開発(道路建設や森林伐採)などが加わって、発生する災害の規模や被害は年々大きくなる傾向が見られます。
日雇いや小作などで生計を立てている貧困家庭が被災した場合、短期間の救援活動では生活復旧は難しく、ほとんどの場合は以前よりも厳しい状況に陥ることが判っています。人々かこのような「悪循環」から抜け出せるように、貧困住民の生活向上に焦点をあてた農村開発プロジェクトと住民主体の防災活動を展開しています。
活動概要
住民主体の防災グループを結成し、防災グループ毎に年間の活動計画を作成しています。
これに基づいて、災害の影響を抑えるための基盤整備(小規模インフラ建設・植林など)を実施しています。
また、防災グループに参加するメンバーのうち117世帯が生計向上活動の主たる受益者として認定され、各種技術研修を受けています。
活動詳細
住民グループの結成
コビラシには8、クムロジには5の計13防災グループが結成さました。全部で390名(1世帯につき1名)がこれに参加。うち女性は284名。上記390名(世帯)のうち200世帯が、生計向上活動の対象として住民の総意で選ばれています。
グループ運営研修や、防災に関する研修にメンバーが参加、グループ毎のアクションプランを作成し、それに基づいた活動を実施しています。
貧困層の生計手段の多様化
これまでに家庭菜園研修を実施、26名が参加しています(2007年)。参加者に野菜の種約13キロと作業に必要な道具が配布され、余分に取れた野菜を売ってわずかながら現金収入を上げているメンバーもいます。
また、生計手段の多様化の一環として、豚や山羊、水牛の肥育を促進する予定。郡の関連事務所と子豚等の提供について現在交渉中。小規模ビジネスのための投資資金(24,000ネパールルピー)もグループへ渡され、今後活用が期待されています。
住民主体の防災計画および防災体制の確立
月2回の定例会ではグループ貯金と防災に関するテーマの議論を行っています。また、研修参加者の選定など必要に応じて定例会以外にも会議を開いています。
防災グループ38名(うち女性29名)が参加して、参加型リスク分析および防災マップ作りの研修を実施。この研修を元に、地域に戻って防災計画アクションプランが作成されました。
これまでに28カ所でチェックダム(水の勢いを和らげるため、大き目の石を積んで金網で包み川岸などを守る工事)が完成、プロジェクトからは石や金網などの資材を、住民は労働力を提供する形で実施されました。クムロジでは住民が自主的にチェックダムの周辺に植林を行い、自分たちのための活動であるという意識が強いことが感じらます。
防災教育
地元の学校を対象とした防災教育を定期的に実施。子どもたちを通じて地域へメッセージが伝わることを期待しています。
また、大人を対象とした活動では「のど自慢」が人気で、これまでに2つの地域で2回実施されました。
活動地域について
チトワン郡コビラシVDC チトワン郡北部の丘陵地に位置する比較的大きなVDC。総世帯数985、人口5,513人。川の上流から土石流が毎年のように発生、家屋や田畑が被害を受けるだけでなくときには人命も奪われる。タマン、マガールの他、ネワール、バウン・チェットリなどが混ざって住む。
チトワン郡クムロジVDC 軍の中心から東に焼く20キロの地点に位置する小さなVDC。1,448世帯、7,561人が暮らす。住民の多くはバウン・チェットリ、タルー、ダリットなど。ラプティ川の支流が流れ、河岸侵食の問題が大きい。防災のための取り組みには不在地主との関係が重要となる。
パートナー団体紹介
| 団体名 | Rural Reconstruction Nepal(RRN) |
|---|---|
| 地域 | チトワン郡内の2カ村 |
| 活動内容 | 洪水被害の頻発する地域の一つであるチトワン郡において、防災意識の普及、小規模な洪水対策インフラの整備と同時に貧困層の収入向上活動に取り組むことで、災害時に最も深刻な被害を受ける人々の生活が守られるようになることを目指している。 |
現地活動ルポ
- 2010.03.02土地リース支援で野菜栽培
- 2010.02.03防災ボランティアの活躍
- 2009.12.15住民参加の防災会議






















